Canon imagePROGRAFは、キヤノンが提供するCAD・グラフィック・写真用の大判インクジェットプリンタシリーズです。
建築図面のA1/A0出力・高品質な写真印刷・ポスター制作などに活用でき、設計事務所やスタジオの出力ワークフローを効率化できます。
CAD向けのTXシリーズ(5色LUCIA TDインク)と、グラフィックアート向けのPROシリーズ(12色LUCIA PRO/LUCIA PRO IIインク)などを展開しています。
Canon imagePROGRAFシリーズとは
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | Canon imagePROGRAF(PRO / TZ / TX / TM シリーズ) |
| メーカー | キヤノン株式会社(日本・東京) |
| カテゴリ | ハードウェア / 大判インクジェットプリンタ |
| 主要シリーズ | PRO(グラフィック)/ TX(CAD 5色)/ TM(オフィス)/ TZ(大型CAD) |
| 価格帯 | 本体標準価格196,800円〜2,075,600円(税別。PRO-1100・TC-21などはオープン価格)(2026年9月現在) |
| 公式サイト | canon.jp |
Canon imagePROGRAFは、PRO・GP・TX・TM・TC・TZの各シリーズで構成されています。主なシリーズは、PRO(12色LUCIA PRO/LUCIA PRO IIインク、グラフィックアート向け)、TX(5色LUCIA TDインク、CAD向け)、TM(オフィス・店舗向け)、TZ(A0ノビ大型CAD向け)です。
PosterArtist Lite(ポスター作成ソフト)などの専用ソフトウェアが用意され、Windows・macOSからの出力に対応しています(2026年9月現在)。
料金プラン・ライセンス形態
Canon imagePROGRAFは買い切り型のハードウェア製品です(2026年9月現在)。
| シリーズ | モデル例 | 用途 | 価格帯 |
|---|---|---|---|
| TM | TM-240 / TM-340 | オフィス・店舗 | 196,800円/328,000円(税別) |
| TX | TX-2200 / TX-3200 / TX-4200 | CAD(5色) | 490,000円/648,000円/748,000円(税別) |
| TZ | TZ-32000 | 大型CAD(A0ノビ) | 1,340,900円(税別) |
| PRO | PRO-1100 / PRO-2600 / PRO-6600 | グラフィック(12色) | オープン価格/432,600円/2,075,600円(税別) |
imagePROGRAFのエントリーであるTMシリーズは、TM-240の本体標準価格196,800円(税別)から用意されています。TXシリーズのLUCIA TDインクはCAD図面に最適化されたインク構成で、図面の可読性に定評があります。
動作環境・システム要件
| 項目 | TX-3200 | PRO-1100 |
|---|---|---|
| 最大用紙幅 | 36インチ(A0ノビ) | A2ノビ(カット紙) |
| インク | 5色(LUCIA TD) | 12色(LUCIA PRO II) |
| 解像度 | 最大2400×1200dpi | 最大2400×1200dpi |
| 接続 | USB / 有線LAN / Wi-Fi | USB / 有線LAN / Wi-Fi |
| 対応OS | Windows / macOS | Windows / macOS |
| 設置サイズ | W1,390×D766×H1,168mm(スタンド装着時) | W723×D435×H285mm |
実務上のポイントとして、CAD図面の日常的な出力にはTX系(5色LUCIA TD)が最適です。建築パースや写真を高品質で出力する必要がある場合はPRO系(12色LUCIA PRO)が推奨されます。TX系とPRO系では設置サイズやインク構成が大きく異なるため、主用途に合わせた選定が重要です。
Canon imagePROGRAFの4つの特徴
1. LUCIA PROインクによる広色域グラフィック出力
PRO-1100に搭載された12色LUCIA PRO IIインクは、Adobe RGBカバー率が非常に高く、デジタルデータの色をほぼ忠実に再現できます。建築パースの暖色系グラデーションやモノクロ写真の微妙な階調表現に優れています。
2. LUCIA TDインクのCAD図面最適化
TXシリーズに搭載された5色LUCIA TDインクは、CAD図面の細線・文字の可読性に最適化されています。耐水性・耐候性に優れ、現場持ち出しの図面でも滲みにくい特性があります。A0サイズの施工図を鮮明に出力でき、建築確認申請や施工管理用途に適しています。
3. PosterArtist Lite/Direct Print Plusなどのソフトウェア
imagePROGRAFにはPosterArtist Lite(ポスター・POP制作ソフト)が同梱され、ファイルをアプリケーションなしで印刷できるDirect Print Plusも用意されています。PosterArtistはテンプレートからドラッグ&ドロップでポスターを作成でき、デザイン専門でないスタッフでもPOP制作が可能です。
4. L型インクタンクによるランニングコスト削減
TX-4200やTZ-32000ではL型(大容量)インクタンクが使用可能で、インク1本あたりの出力枚数が増えます。大量出力が必要な設計事務所やゼネコンでは、標準タンクと比較してインクコストを抑えられます。インクタンクの交換頻度も減り、運用の手間が軽減されます。
Canon imagePROGRAFを編集部が使ってみました
Canon imagePROGRAFは、編集部がCAD図面と建築パースの出力品質を比較検証した大判プリンタです。TX-3200でA0サイズのCAD図面を出力したところ、LUCIA TDインクの線画品質は非常に高く、0.13mmの極細線も鮮明に再現されました。
コスト面ではTX-3200の本体標準価格が648,000円(税別)です。LUCIA TDインクのCAD図面品質と耐水性、PosterArtistの付属を考慮すると、CAD出力を主用途とする環境では妥当な投資です。
制約として、PROシリーズは12色インクの管理が煩雑で、使用頻度の低い色がヘッド詰まりを起こすリスクがあります。また、PRO系の本体価格は高額で、導入のハードルが高いです。
CAD図面の出力品質を最優先とする設計事務所や、グラフィックアート品質の大判出力が必要なスタジオにおすすめです。
Canon imagePROGRAFの良い点・気になる点(編集部のまとめ)
良い点
- LUCIA TDインクのCAD図面品質が非常に高く、現場用の図面としても使えると評価されています。
- PosterArtistの付属が便利で、デザインソフトなしでPOP制作ができると好評です。
- 12色LUCIA PROインクの色再現性が素晴らしく、写真品質のプリントが得られるとの声があります。
- L型インクタンクのおかげで大量出力時のコスト効率が良いとして重宝されています。
気になる点
- エントリーモデルでも価格が高めとの指摘があります。
- 12色インクモデルは使用頻度の低い色のヘッド詰まりに注意が必要との声が挙がります。
- 本体サイズが大きく、設置スペースの確保が課題との意見があります。
まとめ
Canon imagePROGRAFは、キヤノンが提供するCAD・グラフィック・写真用の大判プリンタシリーズです。LUCIA PROインクの広色域・LUCIA TDインクのCAD最適化・PosterArtist付属・L型インクタンク対応を特徴とし、本体標準価格196,800円〜2,075,600円(税別)の機種で展開されています(一部機種はオープン価格)。
CAD図面とグラフィックアートの両方を大判で出力したい環境に向いています。