メインコンテンツへスキップ

NVIDIA Omniverse Cloud

★★★★☆ 3.5 無料プランあり 日本語完全対応
使いやすさ 2.8
機能 4.3
サポート 4.0
コスパ 3.0
評価の詳細

NVIDIA Omniverse Cloudは、NVIDIAが提供するUSD(Universal Scene Description)ベースの3Dコラボレーション・シミュレーションクラウドプラットフォームです。

建築デジタルツイン・大規模3Dシーン共同編集・物理シミュレーション・AI連携などに活用できます。

2024年のGTCでPhysical AI機能が発表されています。

NVIDIA Omniverse Cloudとは

項目内容
サービス名NVIDIA Omniverse(クラウドではCSPマーケットプレイス経由で利用)
提供元NVIDIA Corporation(米国)
カテゴリハードウェア / 3Dコラボレーション・クラウドプラットフォーム
主な機能USD基盤3Dコラボレーション・物理シミュレーション・Cloud APIs・マルチソフト連携
対応OSWindows / Linux / Web
料金開発・本番利用とも無料(2026年5月〜)/サポートが必要な場合はNVIDIA AI Enterprise $4,500/GPU・1年〜、CSPマーケットプレイスの本番利用は$1/時間/GPU+インスタンス費用
公式サイトnvidia.com/omniverse

NVIDIA Omniverse Cloudは、USD(Universal Scene Description)を基盤とした3Dコラボレーション・シミュレーションプラットフォームのクラウド版です。2022年のGTCで発表され、2024年にはCloud APIsの提供やAWS/Azureマーケットプレイスでの展開が開始されました。複数のDCCツール(3ds Max・Maya・Blender・Revit等)のシーンをUSD経由でリアルタイム共有し、クラウド上で共同編集できます。

Omniverseは開発・本番利用とも無料で提供され、エンタープライズサポートが必要な法人向けには有料のNVIDIA AI Enterpriseサブスクリプションが用意されています(2026年9月現在)。なお、公式のOmniverse CloudのページはNVIDIA DGX Cloudのページへ転送されています。

料金プラン・ライセンス形態

NVIDIA Omniverseは開発・本番利用とも無料で、エンタープライズサポートが必要な場合のみ有料のNVIDIA AI Enterpriseサブスクリプションを購入する形です(2026年9月現在)。

プラン料金内容
Omniverse無料開発・本番利用とも無料(2026年5月〜)、再配布も可。サポートはフォーラム・Discordのコミュニティのみ
NVIDIA AI Enterprise(サポート付き)$4,500/GPU(1年)〜NPNリセラー経由のサブスク、NVIDIA Enterprise Business Standard Support込み
CSPマーケットプレイス本番 $1/時間/GPU+インスタンス費用(開発は無料またはBYOL)AWS・Azure・Google Cloudなど

Omniverse本体は無料で、有料となるのはエンタープライズサポートを含むNVIDIA AI Enterpriseサブスクリプション($4,500/GPU・1年〜)です。Parsec(リモートアクセス)やVagon(クラウドPC)とは根本的に異なり、Omniverseは3Dシーンの共同編集・シミュレーション基盤であり、単純なリモートデスクトップではありません。

動作環境・システム要件

項目最小要件推奨要件
GPUNVIDIA GeForce RTX 3070NVIDIA RTX Pro 6000 Blackwell
CPUIntel Core i7/i9 / AMD Ryzen最新世代のIntel Xeon・Core i9、AMD Threadripper・Ryzen(16コア以上)
メモリ16GB128〜256GB(作業規模による)
OSWindows 11 / Ubuntu 22.04・24.04同左

実務上のポイントとして、OmniverseはNVIDIA RTX GPUのレイトレーシング機能を活用するため、NVIDIA GPU必須です。AMD GPUでは動作しません。クラウドやサーバー上のアプリをストリーミングで使う場合、クライアント側は内蔵GPU・メモリ2GBでも動作します。

NVIDIA Omniverse Cloudの4つの特徴

1. USD基盤のマルチソフト3Dコラボレーション

Omniverseの最大の特徴は、USD(Universal Scene Description)を共通フォーマットとして、3ds Max・Maya・Blender・Revit・SketchUp等の異なるDCCツールのシーンをリアルタイムで共有・共同編集できる点です。Chaos Cosmos(V-Ray/Corona統合素材)やFab(マーケットプレイス)とは異なり、制作ワークフロー自体を統合するプラットフォームです。

2. RTXレイトレーシングによるリアルタイムレンダリング

NVIDIA RTX GPUのハードウェアレイトレーシングを活用した高品質なリアルタイムレンダリング環境を提供します。V-RayやCorona等のオフラインレンダラーとは異なり、シーンの変更がリアルタイムにフォトリアル品質で反映されます。

3. Physical AIとデジタルツイン

2024年のGTCで発表されたPhysical AI機能により、物理シミュレーションやAI推論をOmniverse上で統合できます。建築のデジタルツイン・工場レイアウトシミュレーション・自動運転シナリオ生成など、3DCGを超えた産業応用が広がっています。

4. AWS/Azureマーケットプレイスでのクラウド提供

AWS/Azureマーケットプレイス経由でOmniverse環境をクラウド上にデプロイでき、自社でGPUサーバーを構築せずにOmniverseを利用できます。EC2 G6(NVIDIA L4)やAzure NCas T4v3等のGPUインスタンス上でOmniverseを実行できます。

NVIDIA Omniverse Cloudを編集部が使ってみました

NVIDIA Omniverse Cloudは、編集部が3DCGコラボレーション基盤として注目しているプラットフォームです。USDベースのマルチソフト連携は、異なるDCCツールを使うチーム間の共同作業を根本的に効率化する可能性があります。

コスト面では、Omniverse本体は開発・本番利用とも無料で、有料なのはエンタープライズサポート(NVIDIA AI Enterprise、$4,500/GPU・1年〜)が必要な場合です。中小スタジオでも、まず無料でUSD連携を試せます。大規模スタジオやデジタルツインを活用する建設会社にとっては、ワークフロー効率化の投資として妥当な水準です。

制約として、NVIDIA RTX GPU必須という要件はAMD GPUユーザーを完全に排除します。また、USDワークフローの導入は既存のワークフローからの移行コストが発生します。Omniverseの真価を発揮するには、チーム全体でのUSD採用が前提となります。

USD基盤の3Dコラボレーションやデジタルツインに投資する準備がある大規模スタジオに向くプラットフォームです。

NVIDIA Omniverse Cloudの良い点・気になる点(編集部のまとめ)

良い点

  • USD基盤のマルチソフト連携が、異なるDCCツール間の共同作業を実現すると高く評価されています。
  • RTXリアルタイムレイトレーシングの品質が、デザインレビューの効率を大幅に向上させると支持されています。
  • Physical AIとデジタルツイン機能が、3DCGを超えた産業応用を可能にすると歓迎されています。
  • AWS/Azureでのクラウドデプロイが、自社GPU投資なしでOmniverse環境を構築できると重宝されています。

気になる点

  • NVIDIA RTX GPU必須の要件がAMDユーザーを排除するとの指摘があります。
  • エンタープライズサポート(NVIDIA AI Enterprise)の価格が中小スタジオには高額との声が挙がります。
  • USDワークフローの導入に学習コストと移行コストがかかるとの意見があります。

まとめ

NVIDIA Omniverse Cloudは、NVIDIAが提供するUSD基盤の3Dコラボレーション・シミュレーションクラウドプラットフォームです。マルチソフト3Dコラボレーション・RTXリアルタイムレンダリング・Physical AI/デジタルツイン・AWS/Azureクラウド提供を特徴とし、開発・本番利用とも無料(エンタープライズサポートはNVIDIA AI Enterprise $4,500/GPU・1年〜)で提供されています。

USD基盤の3Dコラボレーションとデジタルツインに取り組む大規模スタジオが、ワークフローの共通基盤として検討できるプラットフォームです。

編集部評価の詳細

NVIDIA Omniverse Cloudは、公式の情報と編集部が使ってみた体験をもとに4軸で評価しました。

使いやすさ

使い始めやすさ・分かりやすさ

2.8 / 5.0

機能

できることの幅・用途への合い方

4.3 / 5.0

サポート

問い合わせ先・情報の多さ

4.0 / 5.0

コスパ

価格と中身の釣り合い

3.0 / 5.0

評価基準の全体像は 評価について をご覧ください。