AutoCAD LTは、Autodeskが提供する2D作図に特化したCADソフトです。
業界標準のDWG形式に対応し、正確な2D図面の作成・編集に必要な機能を備えています。建築の分野では、平面図・立面図・断面図といった2D図面の作図や、図面データの受け渡しに広く使われています。
上位版のAutoCADから3Dや専門ツールセットを省き、2D作図に絞ることで導入しやすくしたエディションで、日本語に完全対応、Windows・macOSで動作します。
日本では2021年6月6日に新規サブスクリプションの販売が終了しました。すでに契約している場合は更新して使い続けられ、新しく導入する場合の後継製品はAutoCADです(2026年9月現在)。
AutoCAD LTとは
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ソフト名 | AutoCAD LT |
| 提供元 | Autodesk |
| カテゴリ | CAD / 2D作図CAD |
| 主な機能 | 2D作図・編集・DWG互換・注釈・レイアウト・TrustedDWG |
| 対応OS | Windows / macOS |
| 料金 | 日本では新規販売終了(2021年6月6日)。既存契約の更新のみ(2026年9月現在) |
| 公式サイト | autodesk.com/products/autocad-lt |
AutoCAD LTは、AutoCADの2D作図に特化したエディションです。DWG形式をネイティブに扱え、正確な寸法・レイヤー管理・注釈・レイアウト機能など、2D図面の作成・編集に必要な機能を網羅しています。上位版のAutoCADから3Dモデリングや業種別ツールセット、カスタマイズ機能を省き、2D作図向けに提供されてきました。
建築ビジュアライゼーションの前段となる設計実務では、平面図・立面図・断面図などの2D図面を作図し、関係者とDWGでデータをやり取りする用途に広く使われています。DWGの互換性が高く、取引先とのデータ交換で安心して使える点が大きな利点です。
料金プラン・ライセンス形態
AutoCAD LTはサブスクリプション方式の製品ですが、日本では2021年6月6日に新規サブスクリプションの販売が終了しています(2026年9月現在)。
| 区分 | 日本での扱い | 内容 |
|---|---|---|
| 新規購入 | 販売終了 | 2021年6月6日に新規サブスクリプションの販売を終了 |
| 既存契約 | 更新可能 | 従来のAutoCAD LTサブスクリプションを更新し、サポートも利用できる |
| 後継製品 | AutoCAD | 2D作図に加え3Dモデリング・カスタマイズを備え、AutoCAD LTと同じ価格で提供 |
日本で新しく導入する場合、オートデスクは業種別ツールセットを含まないAutoCADを案内しています。AutoCAD LTで作成したDWGデータは、AutoCADでも同様に使えます。業種別ツールセットが必要な場合は、AutoCAD Plusが選択肢になります。
動作環境・システム要件
AutoCAD LTは一般的な業務用PCで動作します(2026年6月時点)。
| 項目 | 最小 | 推奨 |
|---|---|---|
| OS | Windows 10(64bit)/ macOS | Windows 11 / macOS 最新 |
| CPU | 2.5GHz以上 | 3GHz以上・多コア |
| メモリ | 8GB | 16GB以上 |
| GPU | 1GB VRAM | 4GB VRAM以上 |
| ストレージ | 10GB空き | SSD推奨 |
AutoCAD LTは2D作図中心のため、3D CADほど高いスペックは要求されません。大規模な図面や多数の外部参照を扱う場合は、メモリを16GB以上確保すると快適です。
AutoCAD LTの5つの特徴
1. 業界標準のDWG互換
CADの標準であるDWG形式をネイティブに扱え、取引先とのデータ交換で高い互換性を発揮します。図面の受け渡しで齟齬が生じにくい点が大きな利点です。
2. 2D作図に最適化
正確な寸法入力・レイヤー管理・注釈・レイアウトなど、2D作図に必要な機能に絞り込まれており、図面作成を効率的に進められます。
3. 既存の契約は更新して使い続けられる
日本では新規サブスクリプションの販売が終了していますが、すでに契約している場合は従来のAutoCAD LTサブスクリプションを更新し、オートデスクのサポートを受けられます。
4. 日本語完全対応
UI・ヘルプ・サポートが日本語に完全対応しており、国内の設計実務で迷わず使えます。
5. 豊富な情報と互換性
長く使われてきたソフトのため情報・教材が豊富で、習得や運用の参考資料に困りにくい点も利点です。
AutoCAD LTを編集部が使ってみました
AutoCAD LTは、編集部がPERSCのCADツール比較で確認した2D作図CADです。DWG互換の高さと2D作図機能の安定性により、平面図・立面図といった図面作成や、取引先とのデータ交換を確実に行える点が実用的でした。日本語に完全対応している点も、国内の設計実務で扱いやすいと感じました。
コスト面では、日本では2021年6月6日に新規サブスクリプションの販売が終了しており、現在は既存の契約を更新して使う形になります。新しく導入する場合は、AutoCAD LTと同じ価格で提供されているAutoCADが後継の選択肢です。
制約として、AutoCAD LTは2D作図に特化しており、3Dモデリングや業種別ツールセット、カスタマイズ(AutoLISP等)には対応していません。3DやBIM、専門機能が必要な場合は、上位版のAutoCADやBIMソフトとの使い分けが必要です。また、サブスクリプションのため利用を続ける限り費用が発生します。
2D図面の作図・編集をDWG形式で行う設計者や、取引先とDWGでデータ交換する方にとって、AutoCAD LTは定番のソフトです。日本でこれから導入する場合は、後継のAutoCADが選択肢になります。
AutoCAD LTの良い点・気になる点(編集部のまとめ)
良い点
- DWG互換の高さにより、取引先とのデータ交換で安心して使える点が高く評価されています。
- 2D作図に必要な機能が揃い、図面作成を効率的に進められる点が支持されています。
- 日本語完全対応で、国内実務で迷わず使える点が評価されています。
気になる点
- 3Dモデリングや業種別ツールセット、カスタマイズには対応しないとの指摘があります。
- サブスクリプションのため、利用を続ける限り費用が発生する点が挙げられます。
- 3D・BIMが必要な場合は上位版や別ソフトとの使い分けが必要との意見があります。
まとめ
AutoCAD LTは、Autodeskが提供する2D作図に特化したCADソフトです。業界標準のDWG互換、2D作図に最適化された機能、日本語完全対応を特徴とし、Windows・macOSで動作します。日本では2021年6月6日に新規サブスクリプションの販売が終了しており、既存の契約者は更新して使い続けられます(2026年9月現在)。
3DやBIM、専門機能には対応しないという役割の限界はありますが、2D図面の作図・データ交換をDWG形式で行う設計者にとって定番のソフトです。日本でこれから導入する場合は、後継のAutoCADを検討してください。