Topaz Photo(旧 Topaz Photo AI)は、Topaz Labsが提供するAIベースの画像補正・高画質化ソフトです。
Topaz Labsは買い切り型のTopaz Photo AIの開発と販売を2025年9月に終え、Photo AIはv4.0.4が最終版になりました。後継のTopaz Photoはサブスクリプション専用のアプリで、Photo AIのAIモデルをすべて含み、新しいモデルが加わっています(2026年9月現在)。
AIによるノイズ除去・シャープ化・高解像度化(アップスケール)を中心に、低画質な画像を実用レベルに引き上げる用途に特化しています。建築・3DCGの分野では、レンダリング画像のノイズ除去や解像度の引き上げ、低解像度の参考写真・テクスチャの高画質化に活用できます。単体アプリとして使えるほか、PhotoshopやLightroom Classicのプラグインとしても動作し、Windows・macOSに対応します。
Topaz Photoとは
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ソフト名 | Topaz Photo(Topaz Photo AIの後継) |
| 提供元 | Topaz Labs(米国) |
| カテゴリ | デザイン・画像編集 / AI画像補正・高画質化 |
| 主な機能 | AIノイズ除去・AIシャープ・AIアップスケール・Super Focus(ピントの補正)・顔の復元・ライティングと色の調整・不要物の除去・Autopilot(自動処理) |
| 対応OS | Windows / macOS |
| 料金 | Personal:$199/年(年払い)・$25/月(12か月契約の月払い)・$39/月(月払い)、Pro:$599/年〜(2026年9月時点・公式参照) |
| 公式サイト | topazlabs.com/topaz-photo |
Topaz Photoは、AIモデルを用いた画像の高画質化に特化したソフトです。ノイズ除去(Denoise)、ブレ・甘さの補正(Sharpen)、解像度の引き上げ(Upscale)のほか、ピントを外した画像を補正するSuper Focus、顔の復元(Recover Faces)、ライティングと色の調整、不要物の除去(Remove)、ほこりと傷の除去(Dust and Scratch)、文字を残す処理(Preserve Text)、修復ブラシ(Healing Brush)を備えます。画像を読み込むとAutopilotが画像を解析して必要な補正を自動で加え、各補正は手動で調整できます。
処理はパソコン上のローカル処理とクラウド処理から選べ、どちらも料金プランの範囲で無制限に使えます(2026年9月現在)。建築ビジュアライゼーションの現場では、パストレーシングなどで生じたレンダリング画像のノイズ除去、納品解像度に満たない画像のアップスケール、低解像度の参考写真・テクスチャ素材の高画質化といった補助的な工程に活用できます。
料金プラン・ライセンス形態
Topaz Photoはサブスクリプション専用のアプリで、個人向けのPersonalと、商用利用に制限のないProがあります。Topaz Photoを含む全アプリのセット(Topaz Studio)でも使えます(2026年9月現在)。
| プラン | 料金 | 含まれるもの |
|---|---|---|
| Personal | $199/年(年払い)・$25/月(12か月契約の月払い)・$39/月(月払い) | 写真用のAIモデル、ローカル処理とクラウドでの画像処理(無制限)、年間売上100万米ドル未満の組織までの商用利用 |
| Pro | $599/年(年払い)・$63/月(12か月契約の月払い) | Personalの内容に加えて、Pro向けの追加モデル・シート管理・商用利用(売上の条件なし) |
| Topaz Studio | $399/年(年払い)・$45/月(12か月契約の月払い)・$69/月(月払い) | Topaz Photoを含む全アプリ、動画のクラウドクレジット(月300) |
料金は公式サイトの表示(米ドル)です。Topaz Photo AIは、購入したバージョンを使い続けられる買い切り型のライセンスでした。Topaz PhotoはPhoto AIからの無料アップグレードではなく、使い続けるには契約の更新が必要です。デスクトップアプリを同時に使えるのは1台のパソコンで、複数台で使う場合はProライセンスが必要です。体験版(トライアルモード)はなく、公式サイトのFAQでは、購入から2日以内に連絡すれば全額返金すると案内されています。
動作環境・システム要件
Topaz PhotoはAI処理を行うため、GPU性能が処理速度に影響します。以下は公式ドキュメントに記載されたWindows(Intel・AMDのCPU)の要件です(2026年9月現在)。
| 項目 | 最小 | 推奨 |
|---|---|---|
| OS | Windows 10(ビルド19045以降)/ Windows 11 | Windows 11(最新版) |
| CPU | AVX命令に対応した2016年以降のIntel・AMD | AVX命令に対応した2020年以降のIntel・AMD |
| メモリ | 16GB | 24GB |
| GPU | NVIDIA・AMD・Intel Arcの専用GPU(VRAM 6GB)、またはIntel UHD 600・Intel Iris Xe | NVIDIA RTXシリーズ・AMD 5000シリーズ・Intel Arc(VRAM 8GB以上) |
| ストレージ | Cドライブに60GBの空き | Cドライブに70GBの空き |
Macでは、Appleシリコン(M-series)の最小要件がメモリ16GB・空き容量88GB、推奨がM-seriesのPro・Max・Ultra、メモリ24GB以上、空き容量100GBです。2016年以降のIntel Macにも対応しますが、生成AIモデルはクラウド処理が必要です。Windowsで生成AIモデルをローカル処理するにはVRAM 8GBが必要で、大きなアップスケールには24GB以上のメモリが必要になる場合があります。Snapdragon(ARM)のWindowsにも対応しますが、生成AIモデルはクラウド処理だけで、Photoshopのプラグインは使えません。Linux、仮想マシン、外付けGPU(eGPU)には対応していません。インストールとアップデート、月1回の認証にはインターネット接続が必要です。
Topaz Photoの5つの特徴
1. AIによるノイズ除去
AIが画像内容を解析し、ディテールを保ちながらノイズを除去します。2026年4月にはノイズ除去のDenoise Maxモデルが加わりました。Lightroom ClassicのRAWプラグインから使うと、RAWデータの段階でノイズを除去するRAW Denoiseも使えます。パストレーシングなどで生じるレンダリング画像のノイズ低減に活用できます。
2. AIシャープとSuper Focus(ブレ・ピントの補正)
被写体のブレやピント甘さをAIが補正し、輪郭を引き締めます。Sharpenには、ノイズを考慮するNoise-Aware、人物向けのPortrait、野生動物向けのWildlifeのモデルがあり、ピントを外した画像にはSuper Focusを使います。やや甘い画像を納品レベルに引き上げる補助として使えます。
3. AIアップスケール(高解像度化)
解像度をAIで引き上げ、ディテールを補完しながら拡大します。アップスケールのモデルには、Standard Max、High Fidelity v3のほか、生成AIで補完するWonder(2026年8月にWonder 3.5を追加)があります。納品解像度に満たない画像や低解像度の素材を実用サイズに高画質化できます。
4. Autopilotによる自動処理
画像を読み込むとAutopilotが画像を解析し、必要な補正を自動で加えます。Autopilotはオフにもでき、オフのときも、補正を追加すると解析結果に沿ったモデルと強さが選ばれます。複数の画像をまとめて読み込んで処理し、書き出すこともできます。
5. 単体・プラグイン両対応
単体アプリとしての利用に加え、Photoshop(Photoshop Elementsを含む)、Lightroom Classic、Capture One、Apple Photosのプラグインとして動作します。Affinity Photoのプラグインは手動でのインストールが必要です。既存の画像編集ワークフローに組み込みやすい設計です。
Topaz Photoの良い点・気になる点(編集部のまとめ)
公式サイトと公式ドキュメントの情報をもとにまとめています(2026年9月現在)。
良い点
- Photo AIのAIモデルをすべて含み、生成AIでアップスケールするWonderや、Denoise Maxなどの新しいモデルが加わっています。
- ノイズ除去・シャープ・アップスケールに加えて、ライティングと色の調整、不要物の除去まで1つのアプリで行えます。
- ローカル処理とクラウドでの画像処理を、料金プランの範囲で無制限に使えます。
- 単体でも、Photoshop・Lightroom Classic・Capture Oneなどのプラグインとしても使えます。
気になる点
- サブスクリプション専用で、Photo AIの買い切りライセンスからの無料アップグレードはありません。
- 同時に使えるパソコンは1台で、Photo AI(2台)より少なくなりました。複数台で使うにはProライセンスが必要です。
- 体験版(トライアルモード)がなく、返金の申し出は購入から2日以内です。
- 認証のために月1回のインターネット接続が必要で、オフラインで使えるのは最大1か月です。
- 公式ドキュメントで日本語を含む表示言語の選択が案内されているのはTopaz Gigapixelで、Topaz Photoは案内されていません。
まとめ
Topaz Photo(旧 Topaz Photo AI)は、Topaz Labsが提供するAIベースの画像補正・高画質化ソフトです。AIノイズ除去・AIシャープ・AIアップスケールを中心に、Super Focus、ライティングと色の調整、不要物の除去を備え、単体・プラグイン両対応でWindows・macOSで動作します。サブスクリプション専用で、Personalは$199/年(年払い)・$25/月(12か月契約の月払い)・$39/月(月払い)で提供されています(2026年9月時点・最新は公式参照)。
日本語表示の案内がないことや、同時に使えるパソコンが1台であることなどの制約はありますが、レンダリング画像のノイズ除去や解像度の引き上げを効率化したい建築・3DCG制作者にとって、補助ツールとして検討できる選択肢のひとつです。