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ARES Commander

★★★★☆ 3.6 有料 日本語完全対応
使いやすさ 3.6
機能 3.6
サポート 3.4
コスパ 3.9
評価の詳細

ARES Commander(アレスコマンダー)は、ドイツのGraebert GmbH社が提供するDWG互換の2D/3D CADソフトです。

デスクトップ・モバイル・クラウドの3プラットフォームを、独自の「Trinity」コンセプトにより1ライセンスで統合的に利用できます。

Windows・macOS・Linuxに対応しています。

ARES Commanderとは

項目内容
提供元Graebert GmbH(ドイツ・ベルリン)
カテゴリCAD / CADソフト(DWG互換2D/3D)
価格年額¥42,000(Trinity含む)/ 永久¥114,000(スタンドアロン)(税抜、2026年9月現在)
対応OSWindows / macOS / Linux
日本語対応有(14言語対応)
公式サイトgraebert.com

ARES Commanderは、ドイツのGraebert GmbH社が開発する2D/3D CADソフトです。同社はDassault SystèmesのDraftSightやCorelCADのCADエンジンも提供しているCAD業界のOEM供給元としても知られています。最新版のARES Commander 2027では、AIによるコマンド提案、A3(ARES AI Assist)によるエンティティの選択・作成・編集、ARES Commanderから直接使える図面自動化など、クラウド・AI時代に対応した新機能が追加されています。

BricsCAD・IJCAD・ZWCAD・DraftSight・nanoCADと同じDWG互換CAD群の中で、ARES Commanderは「Trinity」と呼ばれる独自のコンセプトが最大の差別化要因です。1ライセンスでARES Commander(デスクトップ)、ARES Touch(モバイル)、ARES Kudo(クラウド)の3プラットフォームを統合的に利用でき、環境を選ばないCAD運用を実現しています。

料金プラン・ライセンス形態

ARES Commanderはサブスクリプションと永久ライセンスの両方を提供しています(2026年9月現在)。

プラン料金含まれるもの対象ユーザー
Trinity(サブスクリプション)年額¥42,000・3年¥100,800(税抜)Commander(デスクトップ)+Touch(モバイル)+Kudo(クラウド)全部入りマルチデバイスで運用したいユーザー
ARES Commander(永久)¥114,000〜(税抜)永久利用権(スタンドアロン版はデスクトップのみ。Trinity付きは¥136,000)長期運用・単一PC利用
ARES Electrical別途電気設計特化版電気設備設計
30日トライアル無料全機能利用可能機能検証

Trinityの年額は¥42,000(税抜)で、デスクトップ・モバイル・クラウドを1ライセンスで利用できる点を考慮すると、他のDWG互換CADと比較して費用対効果は高い設定です。永久ライセンスはスタンドアロン版が¥114,000(税抜)で、購入時に365日分のアップデートとメールサポートが付きます。AI Assistを含む最新機能の活用にはサブスクリプション契約が必要です。

動作環境・システム要件

ARES Commander 2027の推奨動作環境は以下の通りです(2026年9月現在)。

項目最小要件推奨要件
OSWindows 10/11(64bit) / macOS 14・15・26 / Ubuntu 22.04以降・Fedora 42以降Windows 11(64bit)
CPUIntel Core i5-8500以上 / AMD Ryzen 5(Zen 2以上) / Mac:Intel Core i5以上またはApple M1以上Intel Core i7/i9(第8世代以上) / AMD Ryzen 7/9(Zen 2以上)
メモリ8GB32GB以上(Windows)/16GB以上(macOS・Linux)
GPUWindows:VRAM 1GB・DirectX 11対応(OpenGL 3.3以上)/macOS・Linux:OpenGL 2.0以上Windows:VRAM 1〜2GB・DirectX 12対応(OpenGL 4.3以上)
ディスク5GB以上の空き(Windows・LinuxはSSD)5GB以上の空き(SSD)

ARES Commanderは、Linuxにも公式対応しているDWG互換CADです。Ubuntu 22.04以降・Fedora 42以降に公式対応しており、Linuxデスクトップでの本格的なCAD業務が可能です。macOSではApple Silicon(M1以降)にも対応しています。

ARES Commanderの4つの特徴

1. Trinityコンセプト(デスクトップ+モバイル+クラウド)

ARES最大の特徴は、1ライセンスで3つのプラットフォームを統合利用できる「Trinity」コンセプトです。オフィスでARES Commander(デスクトップ)、現場でARES Touch(iOS/Android)、ブラウザからARES Kudo(クラウド)と使い分けられます。設計者は場所を選ばずに同じCADデータで作業を継続できます。

2. AI Assist(A3)搭載

2025年版で搭載されたAI Assist(A3)は、2026年版で自然言語によるエンティティの選択・編集に対応し、2027年版ではAIが次に使う可能性の高いコマンドを提案する機能も加わりました。AutoCADのSmart BlocksやAutodesk Fusionのジェネレーティブデザインと同様、ARESもAI機能を取り入れています。

3. BIM-to-CAD変換機能

Revit(RVTファイル)やIFCファイルを直接インポートしてCADデータとして編集できるBIM-to-CAD変換機能を搭載しています。BIMモデルから2D図面を取り出したい場面や、他社BIMデータをARESで扱う必要がある場面で活躍します。建築確認でBIM図面審査の導入が進む日本の建築業界でも、BIMデータを従来CADフローで扱う用途として有用です。

4. Linux対応の充実

ARES Commanderは最新Linuxディストリビューション(Ubuntu 22.04以降・Fedora 42以降)への公式対応を積極的に行っており、Linux環境での本格的なCAD業務に使えます。BricsCADもLinux対応していますが、ARESはTrinityコンセプトによるマルチデバイス対応と組み合わせて使える点が異なります。オープンソース志向の組織やLinuxワークステーション環境に向きます。

ARES Commanderについての編集部の見解

ARES Commanderは、マルチデバイス対応のCAD運用を重視するユーザーに向く製品です。Trinityコンセプトにより、オフィス・現場・外出先のどこからでも同じCADデータにアクセスできる運用は、建設業界や現場を持つ設計者にとって大きな価値があります。

コスト面では、Trinityの年額¥42,000(税抜)で3プラットフォーム対応の付加価値を提供します。永久ライセンス(スタンドアロン版¥114,000・税抜)もあり、長期運用志向のユーザーには選択肢になります。Graebert社はDraftSight・CorelCADのCADエンジン供給元でもあるため、CAD技術の信頼性も担保されています。

制約としては、日本国内での知名度・代理店網はIJCAD・BricsCADと比較して限定的です。14言語対応の中に日本語も含まれますが、国内の業務サポートや日本語操作ノウハウの情報量は限られています。なお、Graebert社は日本に100%出資の子会社を置いています。

現場を持つ建設・土木業界、複数拠点での設計連携を重視する組織、Linux環境でのCAD運用を志向するチーム、モバイル中心の設計業務を展開したい設計者にとって、ARES Commanderは独自の価値を提供するツールです。CAD業務のデジタル変革を進めたい組織には、特に注目すべき選択肢です。

ARES Commanderの良い点・気になる点(編集部のまとめ)

良い点

  • 1ライセンスでデスクトップ・モバイル・クラウドを使い分けられるTrinityコンセプトが、現場を持つ建設業界から高く評価されています。
  • Linux対応が他のDWG互換CADより充実しており、オープンソース志向の組織や開発者層から選ばれている声が挙がります。
  • 年額¥42,000(税抜)という手頃な価格でマルチデバイス対応が得られる費用対効果の高さが支持されています。
  • BIM-to-CAD変換機能が便利で、Revit・IFCデータを直接扱いたい業務フローに活用できるとの評価があります。

気になる点

  • 日本国内の代理店網が限定的で、業務導入時のサポートやアフターケアに不安を感じるという指摘があります。
  • 14言語対応とはいえ日本語の操作ノウハウ・書籍・オンライン教材がほぼ存在せず、独学での習得には英語情報が中心になります。
  • 国内のユーザーコミュニティが小さく、業務上の問題解決にはGraebert社本部との英語でのやり取りが必要な場面がある声があります。

まとめ

ARES Commanderは、Graebert社が提供するマルチデバイス対応のDWG互換CADソフトです。Trinityコンセプト(デスクトップ+モバイル+クラウド)・AI Assist・BIM-to-CAD変換・Linux対応など、現代のCAD業務に必要な機能を網羅しています。

年額¥42,000(税抜)からの料金に3プラットフォーム対応の付加価値を含めると、費用対効果の高い選択肢です。建設現場のデジタル化、複数拠点でのCAD連携、Linux環境でのCAD運用など、従来のデスクトップ中心CADでは対応しきれないニーズを持つ組織にとって、ARES Commanderは魅力的なツールとなります。

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編集部評価の詳細

ARES Commanderは、公式の情報をもとに編集部が4軸で評価しました。

使いやすさ

使い始めやすさ・分かりやすさ

3.6 / 5.0

機能

できることの幅・用途への合い方

3.6 / 5.0

サポート

問い合わせ先・情報の多さ

3.4 / 5.0

コスパ

価格と中身の釣り合い

3.9 / 5.0

評価基準の全体像は 評価について をご覧ください。