Macで建築設計をするユーザーにとって、macOSに正式対応したCAD/BIMソフトの選択は重要です。Windows専用ソフト(Jw_cad・ARCHITREND等)が多い中で、この記事ではmacOSで使える建築CAD/BIMソフトを編集部が選び方・4軸スコア・料金・DWG互換の観点で比較しました(2026年6月現在)。
Mac対応の建築CADとは
Mac対応の建築CADとは、macOSに正式対応し、Mac上で図面作成・3D・BIMを行えるCAD/BIMソフトです。建築業界はWindows専用ソフトが多いため、Macユーザーは対応製品が限られます。意匠・デザイン系で定番のARCHICAD・Vectorworksに加え、DWG本家のAutoCAD系もMac版があり、用途と互換性に応じて選びます。
失敗しないMac対応CADの選び方
- macOS正式対応(最重要):まず公式にmacOS対応かを確認。ARCHICAD・Vectorworks・AutoCAD系・BricsCAD・ARESが対応します。
- DWG互換:外部とDWGでやり取りするなら本家のAutoCAD/AutoCAD LT、コスト重視ならBricsCAD/ARES。
- 用途(意匠/デザイン):意匠BIMならARCHICAD、デザイン・インテリアまで含めるならVectorworks。
- ライセンス形態:買い切りならBricsCAD/ARES Commander、サブスクならARCHICAD/AutoCAD/Vectorworks。
- Win版との機能差:AutoCAD等はMac版とWin版で一部機能が異なるため、必要機能の有無を確認します。
評価方法
編集部が各製品の公式情報と実使用にもとづく情報をもとに、Mac環境での建築設計の観点から「使いやすさ・機能・サポート・コストパフォーマンス」の4軸(各5点)で評価し、相対比較しました。物理的なラボ検証ではなく実務目線の編集部評価です。料金は2026年6月の各社公式を確認しています。
Mac対応の建築CAD 比較一覧(4軸スコア+料金)
| ソフト | 総合 | 使いやすさ | 機能 | サポート | コスパ | 種別 | 互換 | 料金(入口) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| AutoCAD | ★4.8 | 3.9 | 4.6 | 4.6 | 3.5 | DWG本家 | DWG/DXF | 年額73,700円〜 |
| ARCHICAD | ★4.4 | 3.8 | 4.4 | 4.2 | 3.7 | 意匠BIM | IFC等 | 7,563円/月〜 |
| Vectorworks | ★4.1 | 3.7 | 4.2 | 4.0 | 3.6 | 意匠/デザイン | 主要形式 | 年額132,000円〜 |
| AutoCAD LT | ★4.0 | 4.0 | 4.0 | 4.0 | 4.0 | 2D(DWG本家) | DWG/DXF | $455/年〜 |
| BricsCAD | ★3.9 | 3.7 | 4.2 | 3.7 | 4.0 | DWG互換+BIM | DWG/DXF | 永久108,851円〜 |
| ARES Commander | ★3.5 | 3.6 | 3.6 | 3.4 | 3.9 | DWG互換 | DWG/DXF | 永久€595 |
意匠・デザインならARCHICAD/Vectorworks、DWG本家をMacで使うならAutoCAD系、買い切り互換ならBricsCAD/ARES が軸です。以下、順位ごとに掘り下げます。
Mac対応の建築CADソフト おすすめランキング
1位:ARCHICAD
Macの意匠BIM定番が ARCHICAD です。使いやすさ3.8と操作性が高く、以前からmacOSを正式サポート。住宅から大型まで、モデリングから図面・プレゼンまでMac上で完結できます。
強み
- Mac文化に強い意匠BIMの定番(使いやすさ3.8)
- 図面・プレゼンの自動生成がスムーズ
- Win/Mac両対応で実績・情報が豊富
弱み
- 構造・設備の統合ではRevitに譲る
- ライセンスは安価ではない
- 国内の確認申請・積算連携は専用ソフトに譲る
こんな人に:Macで意匠設計を中心にBIMを使いたい建築家・事務所。向かない人:構造・設備統合や国内申請の一気通貫を求める人。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 7,563円/月〜 |
| 対応OS | Windows / Mac |
| 種別 | 意匠BIM |
| 互換 | IFC等 |
主な機能
- 意匠設計に強いBIM
- 操作性の高いモデリング
- 図面・プレゼンの自動生成
- macOS正式対応
2位:Vectorworks
Macでデザインまで含めて1本で使うなら Vectorworks です。機能4.2で、建築・インテリア・ランドスケープに対応し、macOSでの実績が豊富。Macユーザーの定番CAD/BIMです。
強み
- 建築・インテリア・ランドスケープを1本で(機能4.2)
- macOSでの実績・情報が豊富
- 2D/3D/BIMを統合、意匠・デザインに強い
弱み
- 機能が広く習得に時間がかかる
- 年額がやや高め(コスパ3.6)
- 大規模の多分野連携は他社が有利
こんな人に:Macでデザイン・インテリアまで1本で扱いたい事務所。向かない人:DWG本家の最大互換が必須の人。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 年額132,000円〜 |
| 対応OS | Windows / Mac |
| 種別 | 意匠/デザインCAD/BIM |
| 互換 | 主要フォーマット |
主な機能
- 建築・インテリア・ランドスケープ対応
- 2D/3D/BIMの統合
- 意匠・デザイン向け表現
- macOS正式対応
3位:AutoCAD
DWG本家の互換性をMacで使うなら AutoCAD のMac版です。機能4.6・サポート4.6と高評価で、業界標準のDWG環境をmacOSでも維持できます。外部とのやり取りが多いMacユーザーに向きます。
強み
- DWG/DXF本家の互換性をMacでも使える(機能4.6)
- 業界標準環境を維持できる
- 情報量・人材が圧倒的
弱み
- 年額73,700円〜とコストが高め(コスパ3.5)
- Mac版はWin版と一部機能が異なる
- 習得に一定の学習が必要
こんな人に:DWG連携を重視し、Macで業界標準環境を使いたい人。向かない人:低コスト重視やWin版限定機能が必要な人。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 年額73,700円〜 |
| 対応OS | Windows / Mac |
| 種別 | DWG本家 |
| 互換 | DWG/DXF |
主な機能
- DWG/DXF本家の2D/3D作図
- Mac版を提供
- 豊富なプラグイン・情報
- 高い互換性での外部連携
4位:BricsCAD
MacでDWG互換を買い切りで使うなら BricsCAD です。機能4.2・コスパ4.0で、AutoCADに近い操作感でmacOSに対応し、永続ライセンスを選べます。
強み
- DWG互換をMacで買い切りで使える(コスパ4.0)
- AutoCADに近い操作性
- BIM・機械系までカバー、Win/Mac/Linux対応
弱み
- 高度な互換は一部でAutoCADに譲る
- プラグイン・情報量はAutoCADほど多くない
- 最新版アップグレードは別費用の場合がある
こんな人に:MacでDWG互換を買い切り・低コストで使いたい人。向かない人:本家純正の最大互換が必須の人。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 永久108,851円〜(サブスクも可) |
| 対応OS | Windows / Mac / Linux |
| 種別 | DWG互換+BIM |
| 互換 | DWG/DXF |
主な機能
- DWG互換の2D/3D作図
- AutoCADに近い操作性
- 買い切り・サブスクを選択可
- macOS対応
5位:AutoCAD LT
DWG本家の2DをMacで低コストに使うなら AutoCAD LT です。4軸バランス型で、本家の互換性を保ちつつ2D作図に絞り、macOSでもコストを抑えられます。
強み
- DWG本家の互換性をMacの2Dで使える
- 2Dに絞った廉価版でコストを抑えられる
- Win/Mac両対応
弱み
- 3D・高度な自動化は上位のAutoCADが必要
- 完全無料ではない
- Mac版はWin版と一部機能差がある
こんな人に:MacでDWG本家の2D作図を低コストに使いたい人。向かない人:3D・高度な自動化が必要な人。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | $455/年〜 |
| 対応OS | Windows / Mac |
| 種別 | 2D(DWG本家) |
| 互換 | DWG/DXF |
主な機能
- DWG/DXF本家の2D作図
- 高い互換性での外部連携
- 注釈・レイアウト機能
- macOS対応
6位:ARES Commander
Mac/Linuxまで含めてDWG互換を永久ライセンスで使うなら ARES Commander です。コスパ3.9で、永久€595でDWG互換の2D/3D作図ができ、マルチOSに対応します。
強み
- 永久€595でDWG互換を使える
- Windows/Mac/Linuxのマルチ対応
- 各種拡張に対応
弱み
- 国内の情報量が大手ほど多くない
- 日本語の学習リソースは限定的
- 高度な互換は環境により確認が必要
こんな人に:Mac/LinuxでDWG互換を永久ライセンスで使いたい人。向かない人:国内サポート・情報量を重視する人。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 永久€595(サブスクも可) |
| 対応OS | Windows / Mac / Linux |
| 種別 | DWG互換 |
| 互換 | DWG/DXF |
主な機能
- DWG互換の2D/3D作図
- 永久ライセンスを選択可
- マルチOS対応
- 各種拡張
その他のおすすめツール
DWG互換に絞るなら DWG/DXF互換CADソフト、買い切り型は 買い切り型の建築CAD、総合比較は 建築CADソフト総合ランキング2026 もご覧ください。
タイプ別のおすすめ
- Macで意匠BIM:ARCHICAD
- Macでデザイン・インテリアまで1本:Vectorworks
- MacでDWG本家:AutoCAD/AutoCAD LT
- MacでDWG互換を買い切り:BricsCAD/ARES Commander
まとめ
Mac対応の建築CADは「macOS正式対応」「DWG互換」「用途」「ライセンス形態」で選ぶと迷いません。意匠BIMならARCHICAD、デザインまで含めるならVectorworks、DWG本家をMacで使うならAutoCAD系、買い切り互換ならBricsCAD/ARES Commanderが候補です。Mac版とWindows版で機能差がある製品もあるため、必要機能の有無を公式で確認してから導入するのが確実です。
出典:各ソフト公式サイト(ARCHICAD・Vectorworks・AutoCAD・BricsCAD・AutoCAD LT・ARES Commander)。料金は2026年6月時点・為替や構成により変動します。
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