建築3DCGの制作PCを自分で組む人や、BTOパソコンの構成を選ぶ人に向けて、GPU・CPU・メモリ・SSDのおすすめを比較しました(2026年9月現在)。建築パースのレンダリングでいちばん差が出るのはGPUなので、GPU、CPU、メモリ、SSDの順に並べています。
建築3DCG向けPCパーツとは
Blender Cycles・D5 Render・Lumion・Twinmotion などで建築パースを作るPCの部品です。GPUで計算するレンダラーやリアルタイムのレンダラーでは、GPUの性能と、GPUに載っているメモリ(VRAM)の容量が、レンダリングの速さと扱えるシーンの大きさを左右します。
CPUはモデリングやビューポートの操作と、CPUで計算するレンダラーで働きます。メモリとSSDは、大きなシーンやテクスチャを開くときの待ち時間に関わります。
失敗しないPCパーツの選び方
部品を選ぶときに見る点は、次の5つです。
- GPUはVRAMから決める:この記事のGPUのVRAMは、RTX 5090が32GB、RTX 4090が24GB、RTX 5080とRTX 5070 Tiが16GBです。大きな建物や高解像度のテクスチャを多く使うほど、VRAMが足りるかどうかが効きます。
- 電源の容量:NVIDIAが示すシステムの電力は、RTX 5090が1000W、RTX 5080とRTX 4090が850W、RTX 5070 Tiが750Wです。GPUを決めたら、この値を下回らない電源を選びます。
- CPUとGPUの予算の分け方:GPUでレンダリングするなら、CPUに予算をかけすぎずGPUに回します。CPUで計算するレンダラーやシミュレーションを多く使うなら、16コアのRyzen 9が候補です。
- CPUのソケットとメモリ:この記事のCPUはどれもAMDのAM5ソケットで、DDR5のメモリを使います。CPUを入れ替えるときも、マザーボードとメモリを使い続けられます(マザーボードのBIOSの更新が要る場合があります)。
- SSDの規格と容量:この記事の2製品は、PCIe 4.0 x4で読み込み7,000MB/s台です。容量は、SANDISK Optimus GX PRO 850Xが8TB、Samsung 990 EVO Plusが4TBまであります。
評価方法
部品ごとの公開中のランキング(GPU 8選・CPU 8選・SSD 2選)から、GPUとCPUは上位4製品、SSDは2製品を選び、メモリの1製品を加えました。並びはGPU、CPU、メモリ、SSDの順で、部品の中は各ランキングの順です。
選んだ製品は、編集部が各社の公式の仕様をもとに4軸(各5点)で評価しています。4軸は、使いやすさ(組み込み・電力・発熱の扱いやすさ)、機能(性能と容量)、サポート(ドライバ・保証)、コストパフォーマンス(価格に対する性能)です。価格は、GPUはNVIDIAが発売時に発表した国内価格を、CPUはAMDが示す米ドルの価格を書き、価格を公表していない製品はオープン価格と書いています。
建築3DCG向けPCパーツ 比較一覧(4軸スコア+仕様)
| 製品 | 部品 | 総合 | 使 | 機 | サ | コ | 主な仕様 | 価格 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| GeForce RTX 5090 | GPU | ★4.2 | 4.0 | 5.0 | 4.3 | 3.6 | 32GB GDDR7・電源1000W | 発売時393,800円から |
| GeForce RTX 4090 | GPU | ★4.2 | 4.0 | 4.9 | 4.3 | 3.7 | 24GB GDDR6X・電源850W | NVIDIAの表示なし |
| GeForce RTX 5080 | GPU | ★4.2 | 4.1 | 4.5 | 4.3 | 4.0 | 16GB GDDR7・電源850W | 発売時198,800円から |
| GeForce RTX 5070 Ti | GPU | ★4.2 | 4.1 | 4.3 | 4.3 | 4.2 | 16GB GDDR7・電源750W | 発売時148,800円から |
| Ryzen 7 9800X3D | CPU | ★4.3 | 4.2 | 4.4 | 4.3 | 4.3 | 8コア16スレッド・L3 96MB | 発売時$479 |
| Ryzen 9 9950X3D | CPU | ★4.2 | 3.9 | 4.6 | 4.2 | 4.2 | 16コア32スレッド・L3 128MB | $699(AMD米国ストア) |
| Ryzen 9 7950X3D | CPU | ★4.1 | 3.9 | 4.4 | 4.2 | 4.2 | 16コア32スレッド・L3 128MB | オープン価格 |
| Ryzen 9 9900X | CPU | ★4.1 | 4.0 | 4.2 | 4.2 | 4.3 | 12コア24スレッド・TDP 120W | オープン価格 |
| G.Skill Trident Z5 Neo DDR5 | メモリ | ★4.1 | 4.2 | 4.2 | 4.1 | 4.1 | DDR5・AMD EXPO対応 | オープン価格 |
| SANDISK Optimus GX PRO 850X | SSD | ★4.3 | 4.5 | 4.2 | 4.2 | 4.3 | PCIe Gen4 x4・最大8TB | 容量で異なる |
| Samsung 990 EVO Plus | SSD | ★4.2 | 4.5 | 3.9 | 4.2 | 4.4 | PCIe 4.0 x4 / 5.0 x2・最大4TB | オープンプライス |
GPUは、VRAMの大きさならRTX 5090、発売時の価格と性能のつり合いならRTX 5080とRTX 5070 Tiが候補です。CPUは、GPUでレンダリングするならRyzen 7 9800X3D、CPUでも計算するならRyzen 9 9950X3Dです。GPUの店頭の価格は発売時から上がっているため、購入の前に販売店で確かめてください(「選ぶときの注意点」を参照)。
建築3DCG向けPCパーツ おすすめランキング
各製品の仕様は、2026年9月に各社の公式サイトで確認したものです。
1位:GeForce RTX 5090
RTX 50シリーズの最上位。VRAMは32GB GDDR7で、大きな建物や高解像度のシーンを扱える。必要なシステムの電力は1000W
大きな建物や高解像度のシーンをGPUでレンダリングするなら GeForce RTX 5090 です。Blackwell世代のRTX 50シリーズの最上位で、VRAMは32GB GDDR7、CUDAコアは21,760基です。消費電力(Total Graphics Power)は575Wで、NVIDIAはシステムの電源に1000Wを求めています。NVIDIAが2025年1月に発表した国内価格は393,800円からです。
強み
- VRAM 32GBで、大きなシーンや高解像度のテクスチャを扱える
- CUDAコア21,760基(機能5.0)
- RTX 50シリーズの最上位
弱み
- 消費電力575Wで、1000Wの電源が要る
- コスパ3.6で、この記事のGPUでは最も低い
こんな人に:大規模な建物や高解像度のパースを、GPUで仕上げるプロ。向かない人:電源やケースを入れ替えずに組みたい人。
2位:GeForce RTX 4090
VRAM 24GBの前世代の最上位なら GeForce RTX 4090 です。Ada Lovelace世代で、VRAMは24GB GDDR6X、CUDAコアは16,384基です。消費電力は450Wで、NVIDIAはシステムの電源に850Wを求めています。NVIDIAの日本サイトは、2026年9月時点で価格を表示していません。
強み
- VRAM 24GBで、RTX 5080・5070 Tiの16GBより大きい
- CUDAコア16,384基(機能4.9)
- 必要な電源はRTX 5090より小さい850W
弱み
- 前世代のモデル
- NVIDIAの日本サイトに価格の表示が無く、新品の価格は販売店で確かめる必要がある
こんな人に:24GBのVRAMが要り、RTX 5090の1000Wの電源は避けたい人。向かない人:現行世代で揃えたい人。
3位:GeForce RTX 5080
現行世代で、VRAM 16GBの上位モデルなら GeForce RTX 5080 です。Blackwell世代で、VRAMは16GB GDDR7、CUDAコアは10,752基です。消費電力は360Wで、NVIDIAはシステムの電源に850Wを求めています。発売時の国内価格は198,800円からです。
強み
- 現行のBlackwell世代でCUDAコア10,752基
- 消費電力360Wで、RTX 5090より扱いやすい
- 機能4.5・コスパ4.0
弱み
- VRAMは16GBで、RTX 4090の24GBより小さい
- RTX 5070 Tiとは同じ16GBで、発売時の価格差は50,000円
こんな人に:16GBのVRAMで足りるシーンを、速く仕上げたい人。向かない人:VRAMを24GB以上にしたい人。
4位:GeForce RTX 5070 Ti
VRAM 16GB GDDR7で、必要なシステムの電力は750W。発売時の国内価格は148,800円からで、この記事のGPUではコスパの評価が最も高い
発売時の価格と性能のつり合いを重視するなら GeForce RTX 5070 Ti です。VRAMはRTX 5080と同じ16GB GDDR7で、CUDAコアは8,960基です。消費電力は300Wで、NVIDIAはシステムの電源に750Wを求めています。発売時の国内価格は148,800円からで、コスパ4.2はこの記事のGPUで最も高い点です。
強み
- VRAM 16GBを、発売時148,800円からの価格で積む
- 必要な電源は750Wで、この記事のGPUで最も小さい
- コスパ4.2
弱み
- CUDAコアはRTX 5080の10,752基に対して8,960基
- VRAMは16GBで、大規模なシーンには足りない場合がある
こんな人に:予算を抑えて、16GBのVRAMで建築パースを制作したい人。向かない人:大規模なシーンをGPUで仕上げたい人。
5位:AMD Ryzen 7 9800X3D
GPUでレンダリングする構成のCPUなら AMD Ryzen 7 9800X3D です。Zen 5と第2世代の3D V-Cacheを使い、8コア16スレッドに96MBのL3キャッシュを積みます。最大ブースト5.2GHz、TDPは120Wです。AMDが2024年10月に発表した価格は$479です。使いやすさ4.2・コスパ4.3は、この記事のCPUで最も高い点です。
強み
- 3D V-Cacheで96MBのL3キャッシュを積む
- TDP 120Wで、冷却を組みやすい
- コスパ4.3
弱み
- 8コアで、CPUで計算するレンダラーは16コアのRyzen 9に及ばない
- 日本ではオープン価格
こんな人に:GPUレンダリングが中心で、CPUの予算を抑えてGPUに回したい人。向かない人:CPUで計算するレンダラーを多く使う人。
6位:AMD Ryzen 9 9950X3D
CPUでも計算するなら AMD Ryzen 9 9950X3D です。16コア32スレッドに128MBのL3キャッシュを積み、最大ブーストは5.7GHz、TDPは170Wです。AMDの米国ストアでの価格は$699です。機能4.6は、この記事のCPUで最も高い点です。
強み
- 16コア32スレッドで、CPUで計算するレンダラーやシミュレーションに向く
- 128MBのL3キャッシュ
- 機能4.6
弱み
- TDP 170Wで、Ryzen 7 9800X3Dより冷却と電源に余裕が要る
こんな人に:CPUで計算するレンダラーやシミュレーションも使う人。向かない人:GPUレンダリングだけで、CPUの予算を抑えたい人。
7位:AMD Ryzen 9 7950X3D
前世代の16コアで組むなら AMD Ryzen 9 7950X3D です。Zen 4と3D V-Cacheを使い、16コア32スレッドに128MBのL3キャッシュを積みます。ソケットは現行と同じAM5で、あとからRyzen 9000シリーズに入れ替えることもできます(マザーボードのBIOSの更新が要る場合があります)。日本ではオープン価格です。
強み
- 16コア32スレッド・L3 128MB
- AM5ソケットで、マザーボードとメモリを次の世代にも使える
- 機能4.4・コスパ4.2
弱み
- 前世代のZen 4
こんな人に:16コアのCPUを、前世代のモデルで選びたい人。向かない人:現行世代で揃えたい人。
8位:AMD Ryzen 9 9900X
3D V-Cacheの無い12コアで組むなら AMD Ryzen 9 9900X です。Zen 5の12コア24スレッドで、TDPは120Wです。メモリは2枚構成でDDR5-5600まで、最大256GBに対応します。日本ではオープン価格です。
強み
- 12コア24スレッドで、TDPは120W
- メモリは最大256GB
- コスパ4.3
弱み
- 3D V-Cacheを積まない
- コア数は16コアのRyzen 9より少ない
こんな人に:コア数とTDPのつり合いを取りたい人。向かない人:16コアが要る人。
9位:G.Skill Trident Z5 Neo DDR5

AMD EXPOに対応したDDR5のキット。DDR5-6000・CL30の64GB(32GB×2)のキットがある
AM5のCPUと組むメモリなら G.Skill Trident Z5 Neo DDR5 です。AMD EXPOに対応したDDR5のキットで、Intel XMP 3.0にも対応する型があります。たとえばDDR5-6000・CL30-40-40-96・1.40Vの64GB(32GB×2)のキットがあります。電源を入れた直後は標準の速度で起動し、BIOSでEXPOを有効にすると、決められた速度とタイミングに設定されます。
強み
- AMD EXPOで速度とタイミングを設定できる
- 64GB(32GB×2)のキットがある
- 使いやすさ4.2・機能4.2
弱み
- 価格は販売店で異なり、G.Skillは市況で予告なく変わると案内している
- EXPOの速度で動くかは、マザーボードとCPUの組み合わせで変わる
こんな人に:AM5のCPUで、64GBのメモリを組みたい人。向かない人:メモリの設定をBIOSで変えたくない人。
10位:SANDISK Optimus GX PRO 850X
旧WD_BLACK SN850X。PCIe Gen4 x4で読み込み7,300MB/s、容量は8TBまであり、保証は5年
プロジェクトやテクスチャを置く大容量のSSDなら SANDISK Optimus GX PRO 850X です。WD_BLACK SN850Xから2026年1月に名前が変わったモデルで、PCIe Gen4 x4のNVMe SSDです。読み込みは1〜4TBで7,300MB/s、容量は8TBまであり、保証は5年です。ヒートシンク付きのモデルもあります。使いやすさ4.5・コスパ4.3の評価です。
強み
- 容量は8TBまで
- 読み込み7,300MB/s(1〜4TB)
- 保証5年・ヒートシンク付きのモデルもある
弱み
- PCIe 5.0には対応しない
- 8TBは読み込み7,200MB/sで、1〜4TBより少し遅い
こんな人に:4TB・8TBの大きな容量で、プロジェクトをまとめて置きたい人。向かない人:PCIe 5.0のSSDを使いたい人。
11位:Samsung 990 EVO Plus
コスパを重視してシステム用のSSDを選ぶなら Samsung 990 EVO Plus です。PCIe 4.0 x4とPCIe 5.0 x2の両方に対応します。読み込みは1TBが7,150MB/s、2TB・4TBが7,250MB/sで、書き込みは6,300MB/s、保証は5年です。日本では2024年11月に発売され、オープンプライスです。コスパ4.4は、この記事の11製品で最も高い点です。
強み
- PCIe 4.0 x4と5.0 x2の両方に対応
- 読み込み7,250MB/s(2TB・4TB)
- コスパ4.4
弱み
- 容量は4TBまで
- 機能3.9で、この記事の11製品では最も低い
こんな人に:OSとソフトを入れるSSDを、コスパを重視して選びたい人。向かない人:8TBの容量が要る人。
その他のPCパーツ
部品ごとに、より多くの製品を比べた記事があります。
- 建築3DCG・レンダリング向けGPUおすすめ比較ランキング8選:RTX 4080 SUPER・RTX 5070・RTX 5060 Ti(16GB)と、ワークステーション向けのRTX PRO 6000 Blackwellも比べています。
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タイプ別おすすめ
- 大きなシーンをGPUで仕上げる:GeForce RTX 5090
- VRAM 24GBで電源を850Wに抑える:GeForce RTX 4090
- 16GBのVRAMで速く:GeForce RTX 5080
- 16GBのVRAMを発売時の価格を抑えて:GeForce RTX 5070 Ti
- GPUレンダリング中心のCPU:AMD Ryzen 7 9800X3D
- CPUでも計算する:AMD Ryzen 9 9950X3D
- AM5で64GBのメモリ:G.Skill Trident Z5 Neo DDR5
- 大容量のSSD:SANDISK Optimus GX PRO 850X
- コスパを重視したシステム用のSSD:Samsung 990 EVO Plus
選ぶときの注意点
この記事のGPUの価格は、NVIDIAが発売時に発表した国内価格です。店頭の価格は2026年7月ごろから上がっていて、RTX 5090は発売時の価格を大きく上回っています(AUTOMATON 2026年7月28日)。購入の前に、販売店で今の価格を確かめてください。
ハイエンドのGPUは、電源の容量に加えて、ケースに入る長さと、補助電源のコネクタも確かめます。部品を選ぶのが難しければ、用途に合わせた構成から選べる クリエイター向けBTOパソコン も候補です。
まとめ
建築3DCG向けのPCパーツは、GPUのVRAMから決め、GPUに合わせて電源、CPU、メモリ、SSDを選びます。GPUは、VRAMの大きさならRTX 5090、24GBで電源を抑えるならRTX 4090、16GBならRTX 5080かRTX 5070 Tiが候補です。CPUはGPUレンダリング中心ならRyzen 7 9800X3D、CPUでも計算するならRyzen 9 9950X3Dです。GPUの価格は発売時から上がっているため、購入の前に販売店で確かめてください。
出典:各製品の公式サイト(NVIDIA・AMD・G.Skill・Sandisk・Samsung。本文の各製品リンク先を参照)。GPUの国内価格は、NVIDIAが2025年1月に発表した発売時の価格です。仕様・価格は2026年9月時点のもので、変わる場合があります。