Shadow PCは、フランスShadow社が提供するクラウドPCサブスクリプションサービスです。
月額固定料金でWindows 11搭載のクラウドPCが利用でき、3DCG制作・ゲーム・映像編集などGPU性能を必要とする作業を、手元のデバイスを問わずに実行できます。
2021年の経営破綻を経て、2023年に新体制で再出発したサービスです。
Shadow PCとは
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サービス名 | Shadow PC(Shadow PC Lite / Shadow PC / Shadow PC Pro) |
| 提供元 | Shadow(フランス、OVHcloud創業者系、2023年新体制) |
| カテゴリ | ハードウェア / クラウドPC |
| 主な機能 | Windows 11クラウドPC・月額固定サブスク・マルチデバイスアクセス |
| 対応OS | Windows / macOS / Linux / Web / iOS / Android |
| 料金 | Neo Lite $29.99/月〜(米国の通常価格・2026年9月現在) |
| 公式サイト | shadow.tech |
Shadow PCは、月額固定料金でWindows 11搭載のクラウドPCを利用できるサブスクリプションサービスです。2015年にBlade社として設立され、2021年の経営破綻を経て、2023年にOVHcloud創業者Octave Klaba氏主導で新体制として再出発しました。GPU構成はNeoとPowerの2種類で、月の利用時間や1回の接続時間が異なるShadow PC Lite・Shadow PC・Shadow PC Proの3系統で提供しています(2026年9月現在)。
Webブラウザやネイティブアプリから接続でき、TV版アプリも提供されています(2026年9月現在)。
料金プラン・ライセンス形態
Shadow PCは月額固定サブスクリプションで提供されています(2026年9月現在)。
| プラン | 料金(米国の通常価格) | GPU/スペック・利用時間 |
|---|---|---|
| Neo Lite | $29.99/月 | RTX 2000 Ada 16GB・RAM 16GB/月120時間・1回4時間まで |
| Power Lite | $43.99/月 | RTX A4500 20GB・RAM 28GB/月120時間・1回4時間まで |
| Neo | $37.99/月 | RTX 2000 Ada 16GB・RAM 16GB/月210時間・1回6時間まで |
| Power | $54.99/月 | RTX A4500 20GB・RAM 28GB/月210時間・1回6時間まで |
| Neo Pro | $44.99/月 | RTX 2000 Ada 16GB・RAM 16GB/月210時間・1回8時間まで・チーム管理 |
| Power Pro | $59.99/月 | RTX A4500 20GB・RAM 28GB/月210時間・1回8時間まで・チーム管理 |
価格は米国サイトの通常価格です(2026年9月現在)。Lite・通常・Proは同じハードウェアで、月の利用時間の上限、1回の接続時間、混雑時の優先度が異なります。GPUを搭載しないEssentialプランは販売を終了しています。ただし経営変遷の経緯を踏まえ、長期契約前にサービスの安定性を確認することが推奨されます。
動作環境・システム要件
| 項目 | 要件 |
|---|---|
| クライアント | Windows / macOS / Linux / iOS / Android / TV / Webブラウザ |
| ネットワーク | 下り15Mbps以上推奨(フルHD)/ 下り30Mbps以上(4K) |
| クラウドOS | Windows 11 |
| ストレージ | プラン付属SSD(追加ストレージオプションあり) |
実務上のポイントとして、Shadow PCは欧州(フランス)発のサービスのため、日本からの利用時にはサーバーロケーションによるネットワーク遅延が発生する可能性があります。最寄りのデータセンターの所在地を事前に確認することが推奨されます。
Shadow PCの4つの特徴
1. 月額固定料金で使える
Shadow PCは、月額固定料金でクラウドPCを使えるサービスです。月の利用時間には上限があり、Shadow PC Liteは120時間、Shadow PCとShadow PC Proは210時間までで、請求月ごとにリセットされます。上限の範囲内なら、時間課金型のサービスのように作業時間に応じて料金が増えることはありません。
2. マルチデバイス対応(TV含む)
Windows・macOS・Linux・iOS・Android・TVの6つのプラットフォームに対応しており、TVアプリでリビングのテレビからクラウドPCにアクセスすることも可能です。Vagon(Web/Win/Mac/iOS/Android)やParsec(類似対応)と同等以上のデバイスカバレッジです。
3. 2つのGPU構成と3系統のプラン
GPU構成はNeo(RTX 2000 Ada 16GB)とPower(RTX A4500 20GB)の2種類です。それぞれに、月の利用時間が短いLite、通常のShadow PC、1回の接続時間が長くチーム管理機能が付くProがあり、作業量と予算に合わせて選べます。
4. Windows 11のフルデスクトップ環境
クラウド上のWindows 11がフルデスクトップとして利用でき、あらゆるWindowsソフトウェアをインストール・実行できます。AWS EC2(サーバーOS中心)やPaperspace(Linux中心)と比較して、一般的なデスクトップアプリケーションとの互換性が高いです。
Shadow PCを編集部が使ってみました
Shadow PCは、編集部がクラウドPCサービスの比較調査で確認したフランス発のサブスクリプションサービスです。月額固定のモデルは、コスト計算がシンプルだと感じています。ただし月の利用時間には上限(120時間または210時間)があります。
コスト面では、Neo Liteの$29.99/月から始められます。Power($54.99/月)でも、自前のハイスペックPC購入(数十万円)と比較すれば初期投資なしで始められるメリットがあります。ただし1年以上の長期利用ではPCの減価償却と比較してコスト優位性が低下します。
制約として、2021年の経営破綻から2023年の新体制再出発という経緯があり、サービスの長期安定性については注視が必要です。また欧州中心のサーバー配置のため、日本からの利用時のネットワーク遅延は、Parsec(自前PC間接続)と比較して大きくなる可能性があります。
月額固定でクラウドPCを使いたいクリエイターにとって、Shadow PCはシンプルな料金モデルの選択肢です。月の利用時間の上限と、経営安定性の確認が前提となります。
Shadow PCの良い点・気になる点(編集部のまとめ)
良い点
- 月額固定料金のモデルが、クリエイターのコスト管理に高く評価されています。
- TVアプリ含むマルチデバイス対応が、あらゆる環境からアクセスできる柔軟性として支持されています。
- Windows 11のフルデスクトップ環境が、あらゆるソフトの互換性を保証すると歓迎されています。
気になる点
- 2021年の経営破綻の経緯があり、サービスの長期安定性への懸念が根強いとの指摘があります。
- 欧州中心のサーバー配置で、日本からの遅延が大きい場合があるとの声が挙がります。
- ストレージ容量に制限があり、大容量プロジェクトでは追加費用が発生するとの意見があります。
まとめ
Shadow PCは、フランスShadow社が提供するクラウドPCサブスクリプションサービスです。月額固定料金・TVを含むマルチデバイス対応・2つのGPU構成と3系統のプラン・Windows 11フルデスクトップを特徴とし、$29.99/月〜(米国の通常価格)で提供されています。
月額固定でクラウドPCを使いたいクリエイターにとって、シンプルな料金モデルの選択肢です。月の利用時間の上限と、経営安定性の確認が推奨されます。