HP Z2 G1iは、HP Inc.のエントリー向けデスクトップワークステーション「HP Z2」の現行世代です。日本HPが2025年4月11日に発表し、タワー型のHP Z2 Tower G1i、省スペース型のHP Z2 SFF G1i、小型のHP Z2 Mini G1iの3形状があります。
旧ページで扱ったHP Z2 G5からは、G8・G9の世代を挟んだ後継にあたります。CPUはインテル Core Ultra(シリーズ2)に変わり、3形状ともISVのテストと認定を受けています。
HP Z2 G1i Workstationとは
販売開始は、Miniが2025年5月中旬、SFFが6月上旬、Towerが7月上旬の予定とされました。HPは、Tower G1iのCPUの持続電力が前世代のZ2 Tower G9の150Wから250Wに上がったと公表しています。OSはWindows 11 Proのほか、HPの仕様書(QuickSpecs)ではUbuntu 24.04 LTSなどのLinuxにも対応しています(2026年9月現在)。
料金プラン・ライセンス形態
HP Z2 G1iは買い切り型のワークステーションです。HPダイレクトのHP希望販売価格(税込)で、各形状の最安のWindowsモデルは次のとおりです(2026年9月現在)。
| フォームファクター | 価格 | 構成 |
|---|---|---|
| Z2 Tower G1i | 491,480円〜 | Core Ultra 5 225 / RTX A400 4GB / 16GB / 512GB SSD / Windows 11 Pro |
| Z2 SFF G1i | 441,430円〜 | Core Ultra 5 225 / RTX A400 4GB / 8GB / 512GB SSD / Windows 11 Pro |
| Z2 Mini G1i | 677,600円〜 | Core Ultra 5 225 / 内蔵グラフィックス / 8GB / 512GB SSD / Windows 11 Pro |
OSなし(FreeDOS)のモデルは、Towerが466,180円、SFFが416,130円からです。台数限定のキャンペーンモデル(GPUなし)はTower 287,980円、SFF 237,930円からありますが、上の表には含めていません。
発表時(2025年4月11日)の価格はTower 218,900円〜、SFF 192,500円〜、Mini 242,000円〜で、現在のダイレクト価格はそれより高くなっています。値上げの時期と理由は公式ページでは確認できませんでした。
動作環境・システム要件
| 項目 | Z2 Tower G1i | Z2 SFF G1i | Z2 Mini G1i |
|---|---|---|---|
| OS | Windows 11 Pro / OSなし(FreeDOS) | Windows 11 Pro / OSなし(FreeDOS) | Windows 11 Pro |
| CPU | Core Ultra 5 / 7 / 9(シリーズ2、Kシリーズ含む) | Core Ultra 5 / 7 / 9(シリーズ2、Kシリーズ含む) | Core Ultra 5 225〜Core Ultra 9 285K |
| メモリ | 最大192GB DDR5-5600 | 最大192GB DDR5-5600 | 最大96GB DDR5-6400(SODIMM) |
| GPU(上限) | RTX PRO 6000 Blackwell Workstation Edition(海外生産の1200W電源構成)または1000クラス×2 | RTX 4000 SFF Ada(海外生産)または1000クラス×2 | RTX 4000 SFF Ada |
| ストレージ(上限) | 36TB | 製品ページに記載なし | 8TB(M.2×2、RAID対応) |
実務上のポイントとして、Z2 Miniは机の上に縦置き・横置きでき、別売のオプションで机の下やモニターの背面にも取り付けられます。4K解像度のディスプレイは、TowerとSFFで最大12台、Miniで最大8台まで出力できます。
HP Z2 G1i Workstationの4つの特徴
1. 3つのフォームファクター
タワー(Tower)、省スペース(SFF)、小型(Mini)の3形状から、設置場所に合わせて選べます。SFFのシャーシは従来製品より約20%小さくなり、ロープロファイルのPCIeスロットを2基備えます。
2. Core Ultra(シリーズ2)と最大192GBのメモリ
CPUはインテル Core Ultra(シリーズ2)で、最大構成ではKシリーズを含む24コアのCore Ultra 9と13TOPSのNPUを積めます。メモリはTowerとSFFで最大192GB(DDR5-5600)、Miniで最大96GB(DDR5-6400)です。HPの仕様書では、TowerとSFFはECCメモリ(最大128GB)にも対応しています(Core Ultra 5 225を除く)。
3. Towerの高出力GPU対応
Tower G1iは700W電源(Platinum)を搭載し、海外生産の1200W電源構成では最大600WのNVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Workstation Editionを積めます。SFFとMiniの上限はNVIDIA RTX 4000 SFF Adaです(SFFは海外生産での対応)。日本のダイレクトモデルに掲載されている標準のGPUはRTX A400 4GBです(2026年9月現在)。
4. ツールレス設計とISV認定
HPの仕様書では、3形状ともメモリの交換を工具なしで行えます。3形状ともISVのテストと認定を受けており、HP Performance Advisorで性能モードを切り替えられます。
HP Z2 G1i Workstationの良い点・気になる点(編集部のまとめ)
良い点
- Tower・SFF・Miniの3形状から、設置場所に合わせて選べます。
- メモリはTower・SFFで最大192GBまで積めます(旧ページのG5は最大128GB)。
- TowerはRTX PRO 6000 Blackwell(海外生産の1200W電源構成)まで対応します。
- Windows 11 Proのほか、Ubuntu 24.04 LTSなどのLinuxにも対応しています(HP QuickSpecs)。
気になる点
- GPUを積んだ最安のWindowsモデルでも、SFFで441,430円、Towerで491,480円で、発表時の価格より高くなっています(2026年9月現在)。
- 日本のダイレクトモデルの標準GPUはRTX A400 4GBで、上位のGPUは海外生産の構成になります。
- ダイレクトモデルに掲載されている構成のメモリはNon-ECCです。ECCメモリを日本のダイレクトで選べるかは確認できませんでした。
まとめ
HP Z2 G1iは、HP Zシリーズのエントリー向けワークステーションの現行世代で、Tower・SFF・Miniの3形状があります。Core Ultra(シリーズ2)、最大192GBのメモリ(Tower・SFF)、ISV認定を備え、HPダイレクトの価格はGPUを積んだWindowsモデルでSFF 441,430円〜、Tower 491,480円〜です(税込、2026年9月現在)。
構成を決める前にHPダイレクトで見積もりを取り、GPUとメモリの選択肢を確かめることをおすすめします。