はじめに
Coohom と SketchUp は、どちらも建築・インテリアの3D提案に使われますが、ツールの性格がかなり異なります。Coohom はAIとクラウドレンダリングで素早くインテリアパースを作るクラウド型ツール、SketchUp は自分で自由に形を作る汎用3Dモデリングソフトです。
この記事では、用途・価格・表現力・学習コストの4観点で編集部が比較し、「速く仕上げたいのか、自由に作り込みたいのか」という軸で選び方を整理します。
用途とワークフローの違い
作り方の発想が根本的に違います。
Coohom
間取りを入力するとAIが家具配置を自動提案し、レンダリング(画像化)もクラウド側で処理されるため、ローカルPCに高性能GPUがなくても高品質なインテリアパースを短時間で出せます。Web・デスクトップで完結し、チーム共有・クライアントレビューもしやすい設計です。
SketchUp
「プッシュ/プル」(面を押し引きして立体にする操作)に代表される直感的なモデリングで、建築・インテリア・エクステリアの形状を自由に作り込めます。3D Warehouse(数百万点の無料モデル共有)から家具や建材を取り込め、V-Ray・Enscape・Twinmotion・D5 Render など外部レンダラーと連携してパースを作る分業型ワークフローが業界標準です。
価格・ライセンスの比較
課金の形が異なります(金額は各社の最新表記を導入前にご確認ください)。
Coohom は無料のBasicアカウントがあり、有料は月額・年額制で、上位のEliteで8K以上の高解像度に対応します。SketchUp はサブスクリプション制で、Go $129/年・Pro $399/年・Studio $819/年(V-Ray同梱)という年額プラン構成です(2026年4月時点。無料はWeb版のみで商用利用不可)。
クラウドで手軽に始めるなら Coohom、本格的なモデリング環境とレンダラー連携を年額で揃えるなら SketchUp という違いです。
表現力の比較
得意な仕上がりが分かれます。
Coohom は最大16Kのクラウドレンダリングと6万点超のモデルで、インテリアのフォトリアルパースを自動寄りのワークフローで仕上げられます。
SketchUp は素のままでも軽快にモデリングでき、フォトリアルな仕上げは外部レンダラー(V-Ray・Enscape など)に委ねる前提です。そのぶん表現の自由度と後工程の選択肢が広く、建築の作り込みや図面まで一貫して扱えます。LayOut(Pro以上)で平面図・立面図・断面図といった2D図面も出力できます。完成イメージを速く出すなら Coohom、形と図面を自由に詰めるなら SketchUp です。
学習コスト・対象ユーザーの比較
どちらも建築・インテリア分野では学習コストが低い部類です(使いやすさは Coohom 4.4 / SketchUp 4.8)。
Coohom はAIまかせで「とにかく速くパースを出したい」初心者・営業向き、SketchUp は「自分で形を作りたい」設計者・デザイナー向きです。SketchUp はモデリングを覚える必要がある一方、覚えれば建築実務(ボリュームスタディから図面、レンダラー連携まで)に長く使えます。両者とも日本語に対応しています。
編集部の判定
「速さ・自動」か「自由・作り込み」かで選ぶのがおすすめです。
Coohom がおすすめの人
- 高品質なインテリアパースをとにかく速く出したい
- AIによる自動配置・クラウドレンダリングで手間を減らしたい
- 高性能PCを用意せずチームで提案を回したい
SketchUp がおすすめの人
- 自分で自由に3Dモデリングしたい、建築実務に使いたい
- V-Ray・Enscape・Twinmotion などレンダラー連携で表現を追い込みたい
- LayOut で図面(平面・立面・断面)まで一貫して出したい
まとめ
クラウドで完結する高品質インテリアパースとAI自動配置を重視するなら Coohom、自由な3Dモデリング・建築実務・レンダラー連携・図面出力を重視するなら SketchUp が向いています。両者は競合というより「速く自動で仕上げる」か「自由に作り込む」かの使い分けで、目的が違えば併用も有効です。どちらも無料で試せるので、自社の制作スタイルに合うほうを実際に触って確かめるのが確実です。各製品の詳細は Coohom と SketchUp で解説しています。
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