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ArchiCAD

★★★★☆ 4.0 有料 日本語完全対応
使いやすさ 3.8
機能 4.4
サポート 4.2
コスパ 3.7
評価の詳細

ArchiCADは、Graphisoft社(Nemetschek Group)が提供する建築設計に特化したBIM(ビルディングインフォメーションモデリング)ソフトです。

意匠設計を中心に、平面図・立面図・断面図・3Dモデルの一元管理やオープンBIM対応のデータ連携に活用できます。

1987年の初版リリースから30年以上の実績を持つこのソフトは、世界100カ国以上の建築設計事務所で採用されており、macOSにも対応しています。

ArchiCADとは

項目内容
提供元Graphisoft / Nemetschek Group(ハンガリー)
カテゴリBIM / BIMソフト
価格Archicad Studio 年額357,000円〜 / Collaborate 年額420,000円〜(税別・2026年9月現在)
対応OSWindows / macOS
日本語対応有(UI・ヘルプ・テンプレート)
公式サイトgraphisoft.com/jp

ArchiCADは、ハンガリーのGraphisoft社が開発・提供するBIMソフトです。建築の意匠設計に強みを持ち、1つのモデルから平面図・立面図・断面図・3Dビューを連動して管理できる統合設計環境として知られています。1987年にリリースされ、世界100カ国以上で利用されています。

2026年からは永久ライセンスが廃止され、サブスクリプション専用の販売モデルに移行しました。macOS対応を維持しており、Apple Silicon(M1/M2/M3/M4)にもネイティブ対応しています。openBIM標準への対応にも積極的で、IFC形式を通じた他社BIMソフトとのデータ連携に強みを持っています。

料金プラン・ライセンス形態

2026年9月現在、ArchiCADは以下のサブスクリプションプランで提供されています。永久ライセンスの新規販売は2025年末で終了しました。

プラン月額(税込)年額換算(税込)含まれるもの
Archicad Collaborate66,000円/月38,500円/月相当(年一括払い)Archicad + BIMcloud SaaS + BIMx
Archicad Studio56,100円/月32,725円/月相当(年一括払い)Archicad + BIMcloud Basic + BIMx Pro
Archicad Solo(販売終了)47,080円/月—2025年6月新規販売終了・2026年12月サービス終了予定
BIMcloud SaaS単体15,923円/月7,563円/月相当クラウドコラボレーション環境

年単位の更新プランを選択すると、月単位プランに比べて約42%お得になります。既存の永久ライセンスユーザー向けには、VIPservice/Forwardと同等価格でサブスクリプションに移行できるプログラムが用意されています。教育機関・学生向けには無償ライセンスも提供されています。

動作環境・システム要件

Archicad 29(2026年9月現在の最新版)の推奨動作環境は以下の通りです。

項目WindowsmacOS
OSWindows 11macOS 14 Sonoma / 15 Sequoia / 26 Tahoe
CPUIntel Core i7 / Core Ultra 7 または AMD Ryzen 7Apple M2 / M3 / M4(またはMax/Ultra)
メモリ32GB RAM32GB RAM
GPUVRAM 6GB以上、DirectX 11対応(ベンチマーク15,000以上)Apple統合GPU
ストレージNVMe SSD 5GB以上の空きNVMe SSD 5GB以上の空き
ディスプレイ2K(2560×1600)以上2K(2560×1600)以上

推奨メモリは32GBで、大規模プロジェクトでは64GBが望ましいとされています。高速インターネット接続はライセンス認証およびBIMcloud連携で必須です。Apple Siliconではネイティブ動作するため、同等スペックのIntel Macより大幅に快適に動作します。

ArchiCADの5つの特徴

1. 建築意匠に特化したBIMワークフロー

ArchiCADは建築の意匠設計に最適化されたモデリング環境を備えています。壁・スラブ・屋根・階段などの建築要素を直感的に配置でき、1つのBIMモデルから平面図・立面図・断面図・3Dパースが自動的に連動生成されます。設計変更は全ての図面に即座に反映されるため、図面間の不整合を構造的に排除できます。

2. macOSとApple Siliconへの対応

ArchiCADはmacOS対応を30年以上維持しています。Apple Silicon(M1/M2/M3/M4)にもネイティブ対応しており、Macの処理性能を最大限に活かした快適な操作が可能です。設計事務所ではMac環境が多いため、OS選択の自由度が高い点は実務での導入障壁を大きく下げる要因になっています。

3. オープンBIM対応とIFC連携

ArchiCADはbuildingSMARTのopenBIM標準を採用しているBIMソフトです。IFC形式の入出力に標準対応しており、Revitや他社BIMソフトとのデータ連携が可能です。異なるBIMソフトが混在するプロジェクトでは、ArchiCADのIFC連携の安定性が実務上の強みになります。国内でもBIM確認申請のIFC活用が進む中で、この対応力はますます重要になっています。

4. BIMcloud SaaSによるクラウドコラボレーション

Archicad Collaborateプランにはクラウドベースの共同作業環境BIMcloud SaaSが含まれます。複数の設計者がリアルタイムで同一モデルを編集でき、変更履歴の管理やバージョン比較も可能です。VPNなしで社外からアクセスできるため、リモートワークや複数拠点でのプロジェクト進行に対応しています。Revitのクラウド連携(BIM Collaborate Pro)に対抗する機能で、サーバー構築不要のSaaS方式という手軽さが特徴です。

5. Grasshopper-ArchiCAD Live Connectionによるアルゴリズミックデザイン

Rhinoceros/Grasshopperとのライブ連携機能を標準搭載しており、パラメトリックな形状生成やアルゴリズミックデザインの成果を直接ArchiCADのBIMモデルに反映できます。Grasshopperで生成した複雑な曲面形状をArchiCADのBIM要素(壁・スラブ・梁等)に変換し、そのまま図面・数量算出に活用する運用が可能です。

ArchiCADについての編集部の見解

編集部としては、ArchiCADはmacOS対応とオープンBIM対応の2点が特徴だと評価しています。BIMソフトの選定において「OSの自由度」と「他社ソフトとの連携性」を重視する事務所にとっては、有力な選択肢になります。

コスト面では、年額357,000円(Studio)〜420,000円(Collaborate)(税別)の投資が必要です。ただし月額プランも用意されているため、短期プロジェクト単位での導入も検討できます。廉価版のArchicad Soloが2026年12月にサービス終了予定である点は、小規模事務所にとってはマイナス要因です。

国内のユーザーコミュニティは大きくないため、日本語の技術情報やチュートリアルの量で劣る面があります。グラフィソフトジャパンによるサポート体制は整っていますが、独学で習得する場合は情報収集に手間がかかる可能性がある点は認識しておくべきです。

総合的に見て、Mac環境でBIM設計を行いたい事務所、複数のBIMソフトが混在するプロジェクトを多く手がける事務所には、ArchiCADが向いています。一方、Windows専用で構わない場合はRevitやGLOOBEとのコスト・機能比較を十分に行った上で判断することをおすすめします。

ArchiCADの良い点・気になる点(編集部のまとめ)

良い評価として挙がる声

  • MacでもWindowsでも同じ操作感で使えるため、事務所のOS環境に左右されずに導入できたという声
  • IFC連携がスムーズで、Revitユーザーとのプロジェクト共有で大きなトラブルがなかったという声
  • AutoCADからArchiCADに移行した結果、3D連動の操作感に慣れるとBIM初心者でも2ヶ月で実務レベルに到達できたという声
  • BIMcloud SaaSでサーバー構築なしにクラウド共同作業を始められ、リモートワーク体制の構築が短期間で済んだという声

気になる評価として挙がる声

  • サブスクリプション移行で永久ライセンスが新規購入できなくなり、年間コストの見通しが変わったという声
  • 構造・設備分野のアドオンや連携ツールが少なく、意匠以外の分野では不便を感じるという声
  • 国内のユーザーコミュニティが大きくなく、日本語の情報収集に手間がかかるという声

まとめ

ArchiCADは、建築意匠設計に特化したBIMソフトとして30年以上の実績を持ち、macOS対応・オープンBIM対応という独自の強みを備えたツールです。2026年のサブスクリプション移行により初期費用なしで導入できるようになった反面、年間39〜46万円のランニングコストが発生する点は事前に予算計画に組み込む必要があります。

BIM設計環境の構築を検討している方は、まずGraphisoftの公式サイトから体験版をダウンロードし、自社のプロジェクト規模・OS環境・他社ソフトとの連携要件を踏まえて、Revit・GLOOBEなど他のBIMソフトとの比較検討を行うことをおすすめします。

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編集部評価の詳細

ArchiCADは、公式の情報をもとに編集部が4軸で評価しました。 各項目の判断根拠を以下に記載します。

使いやすさ

使い始めやすさ・分かりやすさ

3.8 / 5.0

意匠設計に最適化されたモデリング環境を備え、壁・スラブ・屋根・階段などの建築要素を直感的に配置でき、1つのモデルから平面図・立面図・断面図・3Dパースが連動生成される点が操作性の高さにつながっている。AutoCADからの移行でもBIM初心者が比較的短期間で実務レベルに到達したという声がある一方、国内の日本語情報が少なく独学では情報収集に手間がかかる面があるため、この評価水準にとどまっている。

機能

できることの幅・用途への合い方

4.4 / 5.0

平面図・立面図・断面図・3Dビューの一元管理に加え、IFCによるオープンBIM連携、BIMcloud SaaSでのクラウド共同作業、Grasshopperとのライブ連携など、意匠設計に必要な機能を幅広く備えている。IFC連携の安定性やアルゴリズミックデザインへの対応も強みとなっている。ただし構造・設備分野のアドオンや連携ツールは相対的に少なく、意匠以外の用途では物足りなさが指摘される。

サポート

問い合わせ先・情報の多さ

4.2 / 5.0

UI・ヘルプ・テンプレートが日本語に対応し、グラフィソフトジャパンによるサポート・トレーニングや導入後の定着支援が整っている。教育機関・学生向けの無償ライセンスも用意されている。一方で国内ユーザーコミュニティは大きくなく、日本語のチュートリアルなど自習用情報の量では見劣りする面がある。

コスパ

価格と中身の釣り合い

3.7 / 5.0

サブスクリプション専用モデルで初期費用なしに導入でき、年契約を選ぶと割安になる仕組みや、短期プロジェクト向けの月額プランも用意されている。ただし永久ライセンスの新規購入ができなくなり、廉価版のサービス終了も予定されているため、継続的なランニングコストや小規模事務所での負担を踏まえるとコストパフォーマンスは中程度の評価となる。

評価基準の全体像は 評価について をご覧ください。