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BricsCAD

★★★★☆ 3.9 有料 日本語完全対応
使いやすさ 3.7
機能 4.2
サポート 3.7
コスパ 4.0
評価の詳細

BricsCAD(ブリックスキャド)は、ベルギーのBricsys社(Octave傘下)が提供するDWG互換の汎用CADソフトです。

AutoCADと同等の操作体系とコマンド、LISP互換性を保ちつつ、永久ライセンス提供やマルチプラットフォーム対応、2D・3D・BIM・機械設計の統合環境を備えています。

ヨーロッパを中心に世界70カ国以上で利用されています。

BricsCADとは

項目内容
提供元Bricsys NV(ベルギー / Octave傘下)
カテゴリCAD / CADソフト(DWG互換汎用CAD)
価格永久 Lite 98,956円 / Pro 150,150円 / BIM 293,475円 / Mechanical 279,825円 / サブスク 年額45,150円〜(税別・2026年9月現在)
対応OSWindows / macOS / Linux
日本語対応有
公式サイトbricsys.com/ja-jp

BricsCADは、2002年にベルギーで設立されたBricsys社が開発する汎用CADソフトです。2018年にHexagon ABに買収され、2026年5月にHexagonからスピンオフした独立ソフトウェア企業Octaveの傘下に移りました(製品名は「Octave BricsCAD」)。AutoCADの操作体系とDWGファイル形式をネイティブサポートしており、AutoCAD経験者が違和感なく移行できる点が最大の特徴です。2026年9月現在の最新版はV26で、60以上の新機能とAIチャットパネルが搭載されています。

AutoCADがサブスクリプション専用に移行する中、BricsCADは永久ライセンスの継続提供というAutoCADに対する明確な差別化戦略を取っています。IJCADやZWCADも同じDWG互換CAD系ですが、BricsCADはBIM専用版(BricsCAD BIM)と機械設計専用版(BricsCAD Mechanical)も用意しています。

料金プラン・ライセンス形態

BricsCADは永久ライセンスとサブスクリプションの両方を提供しており、利用形態に応じた選択が可能です(2026年9月現在)。

グレード永久ライセンス(税別)サブスクリプション(税別)主な対象
Lite98,956円年額45,150円〜2D作図専用
Pro150,150円年額60,000円〜2D/3D汎用・LISP対応
BIM293,475円年額132,300円〜BIM設計特化
Mechanical279,825円年額126,000円〜機械設計特化・パーツライブラリ
Ultimate320,775円年額143,850円〜全機能統合版

永久ライセンスには購入後1年間のMaintenance(保守・アップグレード・サポート)が含まれ、2年目以降のMaintenance更新は任意です。長期利用が前提なら、永久ライセンスが選択肢になります。ネットワークライセンス(複数台で同時利用)も提供されており、大規模事務所での運用にも対応します。

動作環境・システム要件

BricsCAD V26の推奨動作環境は以下の通りです(2026年9月現在)。

項目最小要件推奨要件
OSWindows 10/11(64bit)/ macOS 12 / Linux主要ディストリWindows 11 / macOS最新版
CPUIntel Core i5 / AMD Ryzen 5Intel Core i7以上 / Apple Silicon
メモリ8GB16GB以上
GPUDirectX 11対応VRAM 4GB以上の専用GPU
ディスク5GB以上SSD 10GB以上

Windows・macOS・Linuxの3プラットフォームで同等の機能が使える点はBricsCADの強みです。V26ではDWGファイルのオープン速度がV25と比べて約2.7倍、LISPルーチンの実行速度が約2.8倍高速化されており、大規模プロジェクトでの操作性が大きく改善されています。

BricsCADの5つの特徴

1. AutoCADと高い互換性のDWGネイティブサポート

BricsCADはDWG形式をネイティブでサポートしており、AutoCADで作成したファイルを変換なしで開閉・編集・保存できます。コマンド体系やショートカットキーもAutoCADと互換性があり、AutoCAD経験者が最小の学習コストで移行可能です。LISPやスクリプトの互換性も高く、既存のカスタマイズ資産をそのまま活用できます。

2. 永久ライセンスの提供(AutoCADにはない選択肢)

AutoCADが2017年以降サブスクリプション専用に移行したのに対し、BricsCADは永久ライセンスを継続提供しています。Lite永久98,956円、Pro永久150,150円(税別)という価格帯は、長期利用を前提とする設計事務所にとっては数年で投資回収できる水準です。Maintenance契約を継続しない場合もライセンスの利用権は維持されるため、予算の変動に応じた柔軟な運用が可能です。

3. 4グレード構成による業務別最適化

Liteは2D作図専用、Proは2D/3Dの汎用CADでLISP対応、BIMはBIM設計特化、Mechanicalは機械設計特化と、業務領域ごとに最適化されたグレードを用意しています。BIM版はIFCインポート・IFC出力・Revitとのデータ連携に対応し、建築BIMの実務にも耐える機能性を持ちます。Mechanical版はパーツライブラリ・シート金属設計・アセンブリ機能を搭載しており、機械設計業務にも使えます。

4. マルチプラットフォーム対応(Windows/macOS/Linux)

Windows・macOS・Linuxの3プラットフォームで同等の機能を提供しており、社内のOS環境が混在する組織でも統一したCAD環境を構築できます。特にLinuxで本格的なDWG互換CADが使える製品は限定的で、オープンソース志向の組織にとって貴重な選択肢です。

5. V26のAIチャットとパフォーマンス大幅改善

最新のV26では、AIチャットパネルが標準搭載され、コマンドの使い方やドキュメントへのアクセスが自然言語でできるようになりました。Automated Section Creation(自動断面生成)、強化されたDynamic Blocksなど、60以上の新機能・改善が追加されています。DWGファイルオープンで2.7倍、LISPルーチンで2.8倍の高速化という数値もV26の大きな魅力です。

BricsCADについての編集部の見解

BricsCADは、汎用のLite・Proに加えてBIM専用版・Mechanical専用版まで揃えた、AutoCADの代替CADです。AutoCADのサブスクリプション専用化に不満を持つ設計事務所にとって、BricsCADは有力な乗り換え候補となります。

コスト面では、永久ライセンスの存在が最大の価値です。Lite永久98,956円、Pro永久150,150円、BIM永久293,475円(いずれも税別)の買い切りのため、長く使うほど年あたりの費用は下がります。大規模事務所向けにはネットワークライセンスも用意されており、組織規模に応じた柔軟な運用ができます。

制約としては、日本国内のユーザーベースがAutoCADやJw_cadに比べて小さく、国内の操作ノウハウ・書籍・オンライン教材が限定的です。日本代理店によるサポートは提供されていますが、AutoCADほど日本の建築事務所文化に馴染みがない点を事前に認識しておく必要があります。最新DWG仕様への対応も速い方ですが、AutoCAD固有の最新機能(AI Smart Blocks等)との完全互換は難しいケースがあります。

コストを抑えつつAutoCAD相当の機能を使いたい設計事務所、BIMや機械設計も視野に入れる組織、Mac/Linuxで本格的なDWG互換CADを求めるユーザーにとって、BricsCADは比較に入れておきたい選択肢です。

BricsCADの良い点・気になる点(編集部のまとめ)

良い点

  • AutoCADからの移行で操作感の違和感が少なく、ショートカットキーやLISPがそのまま使える点が経験者から評価されています。
  • 永久ライセンスで長期運用できるため、サブスクリプション負担を避けたい中小事務所にとって有力な選択肢になっているという声が挙がります。
  • BIM専用版を永久ライセンスで導入できるため、中小設計事務所のBIM導入障壁を下げるツールとして注目されています。
  • Mac・Linuxに対応しており、開発者やオープンソース志向の組織から支持されています。

気になる点

  • 日本国内のユーザーベースが小さく、書籍や日本語の操作ノウハウがAutoCADに比べて限定的という指摘があります。
  • AutoCAD最新版の固有機能(AI Smart Blocksの一部・ダイナミックブロックの複雑な動作等)には完全対応しない場合があるという声があります。
  • 国内の協力会社や官公庁とのやり取りではAutoCADが前提の場面も多く、社内だけでなく取引先環境との整合性確認が必要という意見が聞かれます。

まとめ

BricsCADは、AutoCADの代替として使えるDWG互換CADソフトです。永久ライセンスの提供、4グレード構成、Windows/macOS/Linuxのマルチプラットフォーム対応、V26でのAIチャット搭載などを特徴とします。

永久98,956円(Lite)から293,475円(BIM、いずれも税別)という価格体系は、長期利用を前提とする設計事務所にとって経済合理性が高く、AutoCADからの乗り換え検討対象として有力です。国内のユーザーベースが小さい点が弱みですが、日本代理店のサポート体制も整いつつあり、コスト効率とAutoCAD互換性を両立したいユーザーにとって、BricsCADは魅力的な選択肢です。

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編集部評価の詳細

BricsCADは、公式の情報をもとに編集部が4軸で評価しました。

使いやすさ

使い始めやすさ・分かりやすさ

3.7 / 5.0

機能

できることの幅・用途への合い方

4.2 / 5.0

サポート

問い合わせ先・情報の多さ

3.7 / 5.0

コスパ

価格と中身の釣り合い

4.0 / 5.0

評価基準の全体像は 評価について をご覧ください。